- 投稿日: 2026/07/31
- 更新日: 2026/07/31
トイレリフォームの助成金3種類|2026年の条件と申請の流れ
「トイレを新しくしたいけれど、助成金が使えるなら使いたい」。そう考えて調べ始めたものの、国の補助金・自治体の助成金・介護保険と情報が入り乱れ、結局どれが自分に使えるのか分からなくなっていませんか。
結論として、トイレリフォームで使える可能性がある制度は「国の補助金」「介護保険の住宅改修費」「自治体独自の助成金」の3種類です。ただし、いずれも便器を交換するだけでは対象にならないケースが多く、条件の見極めが欠かせません。
この記事では、2026年時点で利用できる3制度の対象条件と補助額、申請の流れ、そして「使えると思っていたのに対象外だった」を防ぐための注意点を順に整理します。
トイレリフォームの助成金は大きく3種類
- 国の補助金は省エネ改修が主目的で、節水型トイレは加点扱い
- 介護保険は要支援・要介護の認定を受けた方のバリアフリー改修が対象
- 自治体独自の制度は内容も予算も地域ごとに大きく異なる
国・介護保険・自治体で目的が違う
3つの制度は、それぞれ狙っている目的が異なります。目的が違うということは、審査される条件も申請先も別ということです。
国の制度は住宅の省エネ化を進めるためのもので、節水型トイレは「省エネ設備のひとつ」として補助対象に含まれています。一方、介護保険の住宅改修費は在宅生活を続けるための転倒予防や自立支援が目的で、和式から洋式への取替えや手すりの設置が対象です。自治体の助成金は、高齢者世帯・子育て世帯の支援や地域の施工業者の利用促進など、地域課題に沿った設計になっています。
つまり「トイレをきれいにしたい」という理由だけでは、どの制度にも当てはまりません。自分のリフォームがどの目的に合致するかを先に見極めることが、遠回りを避ける近道です。
| 制度 | 主な対象者 | 補助の目安 |
|---|---|---|
| みらいエコ住宅2026事業(国) | 平成28年以前に新築された住宅の所有者等 | 節水型トイレ31,500円〜/台 |
| 介護保険の住宅改修費 | 要支援・要介護の認定を受けた方 | 上限20万円のうち7〜9割 |
| 自治体独自の助成金 | 自治体が定める世帯・住宅要件に該当する方 | 制度ごとに異なる |
便器交換だけでは対象外になりやすい
3制度に共通する最大の注意点は、便器を新しいものに取り替えるだけでは、どの制度も対象になりにくいという点です。
国の制度では窓や壁の断熱改修を行うことが申請の前提になっており、節水型トイレ単体では申請できません。介護保険では要介護認定が前提で、和式から洋式への取替えのように介護上の必要性が認められる工事に限られます。自治体の制度も、耐震改修や省エネ改修とセットで対象とするものが少なくありません。
「節水トイレに替えれば3万円もらえる」という理解のまま契約を進めると、後から対象外と判明して計画が崩れます。条件の確認は、必ず契約前に行ってください。便器交換そのものの費用感については便器交換の費用相場と工事費の内訳もあわせてご覧ください。
国の補助金は節水型トイレ31,500円から
- 節水型トイレは31,500円/台、掃除しやすい機能付きは34,500円/台
- 開口部と躯体の断熱改修(要件化工事)の実施が申請の前提
- 申請する補助額の合計が5万円以上でなければ申請できない
2026年度は「みらいエコ住宅2026事業」
2026年度に国が実施しているリフォーム向けの補助制度が「みらいエコ住宅2026事業」です。前年度まで実施されていた子育てグリーン住宅支援事業を引き継ぐ形で創設されました。
リフォームの場合、子育て世帯かどうかを問わず全世帯が対象になります。補助上限は住宅の新築時期と実施する工事の水準によって変わり、平成3年以前に新築された住宅を義務基準相当まで引き上げる工事であれば1戸あたり100万円が上限です。
リフォーム分の予算は300億円で、予算上限に達した時点で受付が終了します。
引用元:みらいエコ住宅2026事業 交付申請の手引き(リフォーム)
トイレ関連の補助額は工事ごとに定額
この事業では、工事の種類ごとに補助額が定額で決められています。トイレまわりで関係するのは、節水型トイレの設置とバリアフリー改修です。
| 工事内容 | 補助額 | 単位 |
|---|---|---|
| 節水型トイレ(掃除しやすい機能なし) | 31,500円 | 1台あたり |
| 節水型トイレ(掃除しやすい機能あり) | 34,500円 | 1台あたり |
| 手すりの設置 | 7,200円 | 1戸あたり |
| 段差解消 | 8,400円 | 1戸あたり |
| 廊下幅等の拡張 | 33,600円 | 1戸あたり |
「掃除しやすい機能」とは、総高さ700mm以下、背面キャビネットに洗浄タンクを内包、便器ボウル内を除菌する機能のいずれかを満たすものを指します。どの製品でも対象になるわけではなく、あらかじめ事務局に登録された製品に限られる点にご注意ください。製品選びで迷う場合はタンクレストイレのデメリットと選び方も参考になります。
断熱改修とセットでなければ申請できない
この制度で最も見落とされやすいのが「要件化工事」です。要件化工事とは、補助を受けるために必ず実施しなければならない断熱改修を指します。
具体的には、外気に面した窓のある居室をひとつ選び、その部屋の窓をすべて断熱改修したうえで、外壁・屋根天井・床のいずれかを断熱改修する必要があります。さらに高効率給湯器や高効率エアコンを設置すれば、より高い補助上限が適用されます。
トイレは「居室」に該当しないため、トイレの工事だけでは要件化工事を満たせません。加えて、申請する補助額の合計が5万円以上である必要があるため、節水型トイレ1台の31,500円だけでは金額面でも申請に届かない計算になります。
対象住宅と申請期限を確認する
対象になるのは、不動産登記で平成28年12月31日以前に新築されたことが確認できる住宅です。比較的新しい住宅は対象外になります。
工事の着手日は2025年11月28日以降であることが条件で、工事請負契約は着手前に締結されている必要があります。リフォームの交付申請は2026年6月30日に受付が始まり、遅くとも2026年12月31日までとされています。
- 対象住宅:平成28年12月31日以前に新築された住宅
- 工事着手:2025年11月28日以降
- 交付申請:2026年6月30日〜遅くとも2026年12月31日
- 予算上限に達した時点で受付終了
介護保険の住宅改修は上限20万円
要支援・要介護の認定を受けた方が対象で、支給限度基準額は20万円。このうち7〜9割が支給され、残りが自己負担になります。着工前の申請が必須です。
和式から洋式への取替えが対象になる
介護保険の住宅改修費で対象となる工事は6種類に限定されています。トイレに関係するのは、洋式便器等への便器の取替えと、手すりの取付け、段差の解消、引き戸等への扉の取替えです。
- 手すりの取付け
- 段差の解消
- 滑りの防止および移動の円滑化等のための床材の変更
- 引き戸等への扉の取替え
- 洋式便器等への便器の取替え
- 上記に付帯して必要となる工事
和式トイレを洋式に替える工事はこの制度の代表的な対象工事にあたります。あわせて手すりを設置する場合も、同じ20万円の枠内で申請できます。
支給は原則1人1回まで
支給限度基準額の20万円は要介護度にかかわらず定額で、原則として1人につき1回限りです。ただし20万円に満たない工事であれば、残額を次回に回して複数回に分けて使えます。
また、要介護状態区分が3段階以上重くなった場合や転居した場合は、あらためて20万円の限度額が設定されます。同じ住宅に認定を受けた方が2人いれば、それぞれに20万円の枠が適用されます。
支給限度基準額を超えた分は全額自己負担になるため、工事範囲は事前にケアマネジャーと調整しておくと安心です。
引用元:厚生労働省 居宅介護住宅改修費及び介護予防住宅改修費の支給について
着工前の申請を忘れると対象外になる
介護保険の住宅改修で最も多い失敗が、工事を始めてから申請しようとするケースです。
この制度では、改修内容が給付対象になるかどうかを市区町村が事前に審査します。着工後に申請しても制度の対象外となり、費用は全額自己負担です。工事を急ぎたい気持ちがあっても、まずはケアマネジャーか地域包括支援センターに相談し、事前申請の手続きを済ませてください。
申請には住宅改修が必要な理由を記した書類が必要になるため、準備には一定の日数がかかります。工事日程には余裕を持たせておくことをおすすめします。
自治体独自の助成金を調べる方法
自治体の制度は年度ごとに内容が変わります。前年度の情報や解説サイトの記載ではなく、必ずお住まいの市区町村の公式サイトか窓口で最新の募集要項を確認してください。
市区町村名と工事内容で検索する
自治体の助成金は全国一律の名称がないため、制度名から探そうとすると行き詰まります。効率がよいのは、地域名と工事内容を組み合わせて検索する方法です。
- 「市区町村名+住宅改修+助成」で検索する
- 「市区町村名+高齢者+住宅改造」でも探す
- 都道府県の制度が別にある場合もあるため両方確認する
高齢者世帯や障がいのある方がいる世帯を対象に、介護保険で賄いきれない部分を上乗せ助成する制度を設けている自治体もあります。介護保険と自治体制度を組み合わせられるかどうかは、申請窓口となる市区町村に直接確認するのが確実です。
国の補助金との併用可否を確認する
国の補助金と自治体の助成金は、いつでも併用できるわけではありません。
みらいエコ住宅2026事業では、国費が充当されている他の補助事業との併用は原則できないとされています。一方で、地方自治体が独自に上乗せする制度や、国の事業との併用を前提に設計されている制度であれば併用が可能です。
判断が難しい領域なので、併用の可否は窓口となる自治体に確認するのが原則です。施工業者に相談する際も、国の補助金の申請を検討している旨を先に伝えておくと、話が早く進みます。
助成金を使う場合の申請の流れと注意点
- 国の補助金は登録事業者が申請し、施主は直接申請できない
- 契約前に登録事業者かどうかを必ず確認する
- 工事前の写真がなければ申請できないため業者との連携が重要
国の補助金は施工業者が申請する
みらいエコ住宅2026事業では、補助金の申請と受取りを行うのは施工業者です。工事を発注した本人が自分で申請することはできません。
受け取った補助金は、施工業者から発注者へ還元されます。還元方法は原則として工事代金への充当で、現金での支払いを選ぶ場合もあらかじめ規約で合意しておく形です。
したがって依頼先が事業に登録していなければ、補助金は一切受け取れません。見積もりを取る段階で「みらいエコ住宅事業者として登録していますか」と確認しておきましょう。依頼先の選び方はトイレ交換はどこが安い?業者5タイプの特徴で整理しています。
工事前の写真がないと申請できない
国の制度では、工事前・工事中・工事後の写真が申請書類として必須です。工事前の写真を撮り忘れると、要件を満たしていても補助金を受け取れません。
介護保険でも、事前申請と完了報告の双方で写真や書類の提出が求められます。いずれの制度でも、書類の準備は工事より前から始まっていると考えてください。
制度を使う予定があるなら、最初の打ち合わせの時点でその旨を伝えておくことが大切です。業者側も撮影や書類手配の段取りを組めるため、手戻りが起きにくくなります。
予算上限に達すると受付は終了する
国の補助金は先着順で、予算の上限に達した時点で申請期限前でも受付が終了します。
期限まで待てば必ず使えるという性質のものではないため、利用を前提に計画を立てるのはリスクを伴います。補助金が使えなかった場合の総額も見積もりの段階で把握しておくと、判断がぶれません。
なお、トイレの不具合が水漏れやつまりなど緊急性の高いものである場合は、制度の適用を待つより先に修理を優先すべきケースもあります。状況に応じた判断が必要です。
よくある質問
制度の内容は年度ごとに変わります。ここでの回答は2026年7月時点の情報にもとづくものです。実際の申請時には各制度の公式サイトで最新情報をご確認ください。
Q
節水型トイレに交換するだけで補助金はもらえますか?
A
Q
賃貸住宅でもトイレリフォームの助成金は使えますか?
A
Q
国の補助金と介護保険は併用できますか?
A
Q
申請から補助金を受け取るまでどのくらいかかりますか?
A









