- 投稿日: 2025/01/16
- 更新日: 2025/01/16
一戸建ての漏水調査|水漏れの原因特定&修理方法
「家の水道から水が漏れているけど、原因が分からず困っている」「修理方法も分からず不安」という方は必見です。
本記事では、一戸建ての水道管の水漏れに関する原因究明から修理方法まで、詳しく解説します。
給水管や排水管の種類、耐用年数、水漏れが発生した場合の対処法、さらには修理の方法まで網羅しています。
水漏れ原因の特定方法や修理方法についても、具体的な事例を交えながら分かりやすく説明します。この記事を読めば、水漏れに関する不安を解消し、適切な対応策を講じることが可能になります。
一戸建ての漏水:水道管からの水漏れ
目次
住宅における水道管は、蛇口から水を供給する給水管と、使用済みの水を下水道に排出する排水管の2種類に大別されます。
それぞれの役割と構造は異なるため、どちらからも水漏れが発生する可能性があります。水漏れを早期に発見し、適切な対応をとるためには、水道管の構造と配置を理解することが重要です。
以下では、給水管と排水管について詳しく解説します。
水道管の種類と場所
給水管: 水道メーターから家の中へ水を供給
蛇口から水を出すための水道管は、一般的に給水管と呼ばれています。道路に張り巡らされた水道管から各家庭へと水を供給する管を指す場合が多いですが、住宅内の各水回りへと水を運ぶ管も給水管として分類されます。これには、給湯管や水栓器具なども含まれます。
給水管からの漏水は、止水栓や接続部分のパッキンの劣化によって発生することが多く見られます。また、凍結による水道管の損傷も、漏水を引き起こす原因の一つです。
排水管: 家の中の水を排水する管
住宅内の排水管は、使用済みの水を下水道管へ送り込むための重要な役割を担っています。一戸建てでは、給水管よりも太いパイプが用いられるのが一般的です。キッチンでは蛇腹ホース、洗面台ではS字型のトラップパイプなど、排水管の素材は場所や構造によって異なります。排水管からの水漏れは、パイプの経年劣化による穴の発生や、接続部のパッキンなどの部品の劣化が主な原因です。
水道管の耐用年数と劣化
住宅の水回り設備は、私たちの生活に欠かせない存在です。しかし、長年使用していると、水道管や水栓器具の劣化が進行し、水漏れなどのトラブルが発生する可能性があります。水道管は、一般的に15年程度の耐用年数と言われており、鉄製のものは特にサビが発生しやすい傾向にあります。サビは人体に悪影響を与えるだけでなく、水道管の亀裂にもつながるため、放置すると大きな被害に発展する可能性があります。
水栓器具も、部品の摩耗や劣化によって水漏れを起こしやすくなります。特にパッキンなどの消耗品は、経年劣化が顕著です。水栓器具からの水漏れは、最初はほんの少しの水滴かもしれませんが、放置すると水栓器具全体が故障し、大規模な水漏れに繋がる可能性も考えられます。
水道管や水栓器具からの水漏れは、早期発見と対応が重要です。水漏れが発生した場合は、原因を突き止め、適切な修理を行うことで、さらなる被害を防止することができます。
水道管からの漏水の影響
給水管から水漏れが発生すると、水道料金が高額になる傾向があります。これは、水漏れによって無駄に水が流出しているためです。また、水道メーターが回り続ける現象も発生する可能性があります。これは、水漏れが原因で、水が常に流れている状態になっているためです。
- 水道料金の請求額が、過去と比較して大幅に増加している
- 蛇口をすべて閉めても、水道メーターが回り続けている
水道料金の請求書や屋外にある水道メーターの動きを注意深く観察することで、給水管からの漏水を確認することができます。
一戸建てで漏水が起きた場合
水道を使用していないにもかかわらず、水道料金が通常より高額な場合、漏水の可能性が高いと考えられます。
しかし、月々の水道料金だけでは、漏水の発生やその量を正確に判断することは困難です。
そのため、漏水を疑う場合は、数か月分の水道料金を比較して確認することが重要となります。過去の請求金額と照らし合わせて、異常な料金上昇がないか確認することで、漏水の可能性をより正確に判断できるでしょう。
水道料金が高くなる
水道料金は、地域や家族構成、ライフスタイルによって大きく変動します。特に夏季はシャワーの使用頻度が増加するなど、季節によっても変化が見られます。数か月分の水道料金を比較するだけでは、水道料金の変動要因を把握することは難しいですが、前年同時期の料金と比較することで、漏水が発生している可能性を推測することができます。水道料金請求書を保管している場合は、前年同時期の料金と比較することで、漏水の有無や規模を把握することができます。
水道メーターは、一般的に住宅の敷地内、玄関先や駐車場といった屋外に設置されています。メーターの蓋は、鉄製または樹脂製で、色は黒、白、青のいずれかです。蓋には「量水器」または「水道メーター」と明記されています。
水道メーターと元栓バルブは、ボックスの中に収められ、地面に埋められています。そのため、蓋を開けて確認する必要があります。
水道メーターのパイロットで水漏れを確認
水道メーターには、いくつかの表示があります。
- メーターの針
- 10リットル目盛り
- 1リットル目盛り
- パイロット
水漏れのチェックをするには、パイロットと呼ばれる部品を確認します。 これは、文字盤の下側に位置し、目盛りが付いていない銀色の小さな円形の部品です。 水を使用している間のみ、パイロットは回転して動きます。 そのため、水を使用していないにもかかわらずパイロットが回転している場合、住宅のどこかに水漏れが発生していると考えられます。
止水栓を閉めてパイロットの動きを確認
住宅の水回りの水をすべて止める必要がある場合は、キッチン、洗面台、浴室、トイレ、洗濯機、外水道など、すべての蛇口を閉めてから確認しましょう。
家族が自宅にいる場合は、水回りごとに水を止めることができる止水栓を閉めておくことをおすすめします。
自宅の水道メーターがデジタル表記の場合、漏水が発生すると警告表示されます。
液晶表示の中でマークが点滅したり、数字以外の見慣れないマークが点滅している場合は、漏水の可能性を示唆している可能性があります。
漏水の可能性がある場合は、水道メーターの表示をよく確認し、必要に応じて専門業者に相談しましょう。
排水管の水漏れが起きた場合
排水管から水漏れが発生すると、排水管が詰まり、水が流れなくなったり、排水管ホースがある部分が水浸しになるなどの状態に陥ることがあります。
排水管内の水漏れは、詰まりが原因で発生する場合があります。キッチンの油や食材カス、洗面台の石鹸カスや髪の毛などが管内に蓄積し、詰まりが生じます。そこに水を流し続けると排水パイプが耐え切れなくなり、圧力によって生じた亀裂や結合部分から水漏れが発生するのです。
排水管の耐用年数は約15年程度と言われています。長期間使用していると、パッキンが劣化・腐食したり、結合部にゆるみが生じたりすることがあります。そのため、水漏れが発生することも少なくありません。
キッチンに設置されている蛇腹ホースは、多くが樹脂製のため、劣化しやすく、水漏れが発生した場合は交換修理が必要になるでしょう。
漏水の原因の特定方法
住宅の水回りには、経年劣化や地震などの衝撃によって水漏れが発生するリスクが常に存在します。
漏水は、水道料金の高騰や床の水浸しなど、様々な問題を引き起こす可能性があるため、早期発見と対応が重要です。
一戸建てでは、トイレ、キッチン、浴室、洗面台、外水栓など、多くの水回りがあり、それぞれに水漏れが起こりやすい箇所が存在します。
- トイレ→タンク、便器、給水管
- キッチン→蛇口、給水管、排水ホース
- 浴室→蛇口、シャワーホースの接続部分
- 洗面台→蛇口、給水管、排水パイプ
- 外水栓→接続部分
一戸建ての水漏れで最も多いのは、トイレです。
便器内に水が流れ続けていないか、タンクの内部を点検しましょう。 キッチン、洗面台、浴室にある水栓器具は、本体、本体付け根、吐水口などから水漏れが発生する可能性があります。 また、庭や散水栓の給水栓からの水漏れも意外に多いです。 シャワーホースのヘッド部分の調整部品が故障し、水が出しっぱなしになっているケースも考えられます。 外水栓は凍結による破損のリスクが高い場所です。 水漏れ箇所は、給水栓や給水管に水滴が付着している場合、見つけにくいことがあります。 雑巾で水気を拭き取ると、水漏れ箇所を特定しやすくなります。 水栓器具本体だけでなく、シンクや浴室内の水気も丁寧に拭き取ることが重要です。
水道管の水漏れ修理方法
水道管からの水漏れは、部品交換や緩んだネジの締め直しなど、DIYで修理できるケースが少なくありません。専門業者に修理を依頼すると、基本料金や部品代、作業代などが発生し、軽作業でも1万円近くかかる場合がありますが、セルフメンテナンスで対応できれば、部品代のみで済むこともあります。本記事では、給水栓や止水栓からの水漏れを自分で修理する方法を解説します。
給水栓からの水漏れ修理
給水栓とは、給水管から送られてくる湯水を吐水する水栓器具のことです
。つまり、蛇口のことです。蛇口の水漏れは、多くの場合、バルブカートリッジの故障が原因と考えられます。水栓器具の耐用年数は約10年です。
これまでカートリッジ交換を行ったことがない場合は、この機会に交換することをおすすめします。最近の一戸建てのキッチンや洗面台には、シングルレバー混合栓(レバーハンドル一つで湯水両方の調節をする水栓器具)が設置されるのが一般的です。この器具に内蔵されているバルブカートリッジは、公式HPやネット通販で購入することができます。水栓器具に貼ってあるシールや付属の説明書に記載されているメーカーと品番を確認し、同じものを購入してください。シングルレバー混合栓のバルブカートリッジ交換手順は以下の通りです。
- シンクや洗面台下にある給水管の止水栓を時計回りに回して閉めます。
- レバーハンドルを外します(ワンタッチ式は上に引き上げる、ネジ止め式はドライバーまたはレンチでネジを外します)。
- カートリッジカバーを外します(手で回せるタイプと専用工具が必要なタイプがあります)。
- 古いカートリッジを取り外し、新しいカートリッジを入れます(取り付け向きに注意!)。
- 取り外したときと逆の手順で部品を取り付けます。
- 止水栓を開けて水漏れが直っているかを確認します。
止水栓からの水漏れ修理
止水栓は、給水管から送られてくる水の供給を制御する役割を担っています。反時計回りに回すと水の流れが開始され、時計回りに回すと止まります。止水栓からの水漏れは、多くの場合、ハンドルと接続されている部分のパッキンの劣化が原因です。このパッキンは、三角形をした形状をしていることから「三角パッキン」と呼ばれており、交換することで水漏れを解消できるケースが多いでしょう。三角パッキンはホームセンターなどでも購入できますが、サイズや形状が異なる場合、修理は不可能となるため、必ず同じものを購入するようにしてください。
- 屋外にある元栓を閉める(量水器ボックス内にある水道メーターのハンドルを時計回りに回す)
- 止水栓のハンドルを取り外す
- モンキーレンチを用いて、止水栓ハンドル根元にある上部のナットを緩め、取り外す
- 古い三角パッキンを取り外し、新しい三角パッキンを取り付ける
- 取り外したときと逆の手順で部品を取り付けます(ナットを締め付ける際は、過度に締めすぎないように注意してください)
- 元栓を開けて、水漏れが止まっているかどうかを確認する
水漏れの原因となる箇所を特定できれば、自分で修理を行うことで費用を抑えることができます。水漏れ箇所の特定方法を参考にして、問題箇所を特定しましょう。早期発見は、漏水や家具、家電製品の水濡れを防ぐために重要です。しかし、水道管は家中の至る所に張り巡らされているため、目に見えない部分で水漏れが発生している場合は、自分で特定するのが困難です。自身で特定できない場合は、専用の機器を用いて調査を行う専門業者に依頼する必要があるでしょう。
水道管漏水の原因と対策
一戸建ての水道管の水漏れは、放置すると深刻な被害につながる可能性があります。水道料金の増加や、床下や壁の腐食、カビの発生など、様々な問題を引き起こす可能性も。水漏れを早期に発見し、適切な修理を行うことで、これらの被害を防ぎ、快適な住環境を維持することができます。水漏れが疑われる場合は、専門業者に相談し、迅速な対応を心がけましょう。