- 投稿日: 2025/10/31
- 更新日: 2025/10/31
ボールタップの水が止まらない原因と修理方法!DIYでできる対処法を詳しく解説
トイレのタンク内で水が止まらない音が続いている場合、ボールタップの故障が原因である可能性が高いです。ボールタップはトイレタンクの給水を制御する重要な部品で、故障すると水道代の無駄につながるだけでなく、騒音の原因にもなります。本記事では、ボールタップの水が止まらない原因から具体的な修理方法まで詳しく解説します。
ボールタップの仕組みと役割
目次
ボールタップの基本構造
ボールタップは、浮き球の上下運動により給水弁を開閉する自動給水装置です。トイレタンク内の水位変化に応じて、給水を開始・停止する重要な役割を担っています。
主要な構成部品:
・浮き球(ボール)
・アーム(レバー)
・給水弁(バルブ)
・パッキン類
・調整ネジ
水位が下がると浮き球が下がり、アームが給水弁を開いて給水を開始します。水位が上がると浮き球が上がり、給水弁が閉じて給水が停止する仕組みです。
正常な動作サイクル
正常なボールタップは、設定された水位に達すると確実に給水を停止し、静寂を保ちます。トイレ使用後、タンク内の水位が下がると自動的に給水を開始し、適切な水位で停止するのが理想的な動作です。
水が止まらない主な原因
浮き球の不具合
最も多い原因は、浮き球内部への水の浸入や変形です。浮き球が正常に浮かなくなると、水位が上がっても給水弁が閉じず、水が流れ続けます。
浮き球の主な不具合:
・球体内への浸水
・ひび割れや穴
・変形による浮力低下
・取り付け部の緩み
浮き球を手で持ち上げた際に水が止まる場合は、浮き球の交換で解決することが多いです。
アーム(レバー)の問題
浮き球とアームを繋ぐ部分の不具合により、浮き球の動きが給水弁に正しく伝わらないケースがあります。
アーム関連の主な問題:
・曲がりや変形
・接続部の摩耗
・調整不良
・腐食による動作不良
給水弁の故障
給水弁本体の故障により、アームからの信号を受けても完全に閉じない状況が発生することがあります。
給水弁の主な故障:
・パッキンの劣化
・弁座の摩耗
・異物の挟まり
・スプリングの劣化
水位調整の不備
水位設定が高すぎる場合、オーバーフロー管から水が溢れ続ける状態になります。これは故障ではなく調整の問題です。
DIYでできる修理・対処法
基本的な点検手順
修理を始める前に、必ず止水栓を閉じてタンク内の水を抜いてから作業を開始します。安全で効率的な修理のための基本手順です。
点検の流れ:
1. 止水栓を時計回りに回して閉じる
2. タンク内の水を抜く
3. 浮き球の状態確認
4. アームの動作確認
5. 給水弁の点検
浮き球の交換方法
浮き球に問題がある場合、交換は比較的簡単な作業です。ホームセンターで同型の浮き球を購入できます。
交換手順:
1. アームから古い浮き球を取り外す
2. 新しい浮き球をアームに取り付ける
3. 取り付け部をしっかりと締める
4. 動作確認を行う
浮き球の材質は樹脂製と金属製があり、耐久性を重視する場合は金属製を選ぶことをおすすめします。
アームの調整・修理
アームの曲がりや調整不良は、適切な角度に調整することで改善できる場合があります。
調整のポイント:
・水位に対するアームの角度
・浮き球の位置
・給水弁への伝達具合
・スムーズな動作の確認
アームが金属製の場合は慎重に曲げ直し、樹脂製の場合は交換を検討します。
給水弁の清掃・部品交換
給水弁の不具合は、清掃や部分的な部品交換で解決できることが多いです。
給水弁のメンテナンス:
・弁座の清掃
・パッキンの交換
・異物の除去
・可動部の潤滑
パッキン類は消耗品のため、定期的な交換が必要です。適合するサイズを確認して購入しましょう。
修理時の注意点と安全対策
作業前の準備
ボールタップの修理では、水漏れや部品の紛失を防ぐための十分な準備が重要です。
準備すべき道具:
・モンキーレンチ
・プライヤー
・雑巾・タオル
・部品受け用の容器
・交換用パッキン
作業スペースを確保し、取り外した部品を紛失しないよう注意深く作業を進めましょう。
交換部品の選び方
メーカーや型番を確認し、適合する部品を選択することが重要です。サイズが合わない部品を使用すると、新たなトラブルの原因となります。
不明な場合は、古い部品を持参してホームセンターや専門店で相談することをおすすめします。
交換が必要な場合の判断基準
修理か交換かの判断
部分修理で対応できない場合は、ボールタップ全体の交換を検討する必要があります。
交換を検討すべき状況:
・複数の部品が同時に故障
・設置から10年以上経過
・修理しても再発を繰り返す
・部品の入手が困難
新しいボールタップの選び方
交換する場合は、既存の配管に適合する製品を選択することが重要です。給水管の径やタンクの形状を確認しましょう。
最近では、従来型のボールタップより構造がシンプルで故障しにくい「フロートバルブ式」も普及しています。
予防メンテナンスと長期使用のコツ
定期点検のポイント
3ヶ月に1回程度の定期点検により、大きな故障を未然に防ぐことができます。
点検項目:
・浮き球の浮力確認
・アームの動作確認
・異音の有無
・水位の適正確認
・部品の摩耗状態
寿命を延ばす使用方法
ボールタップの寿命を延ばすためには、適切な水位設定と無理な調整を避けることが大切です。
また、タンク内に洗浄剤を入れる際は、部品への影響を考慮した製品を選択し、使用量を守ることが重要です。
業者に依頼すべきケース
DIY修理で解決しない場合や、配管工事が必要な場合は、専門業者に依頼することを検討しましょう。
業者依頼が必要な状況:
・給水管自体の問題
・タンクの亀裂
・複雑な配管作業
・水圧調整が必要
修理費用は部品代込みで5,000円〜15,000円程度が相場です。複数業者から見積もりを取り、適正価格で依頼しましょう。
まとめ
ボールタップの水が止まらない問題は、原因を正しく特定すれば、多くの場合DIYで修理可能です。浮き球、アーム、給水弁の状態を順番に確認し、問題のある部品を交換または調整することで解決できます。
定期的なメンテナンスにより故障を予防し、適切な修理により長期間使用することが可能です。ただし、複雑な問題や配管工事が必要な場合は、無理をせず専門業者に相談することが大切です。
水道代の節約と快適な住環境のために、ボールタップの状態に注意を払い、異常を感じたら早めに対処しましょう。










