トイレに手すりを取り付けたい!後付けの方法は?

足腰が弱くなったり、介護が必要になったりすると、トイレに行くのも一苦労で、不便や負担を感じることが多くなりますよね。そうした場合に、手すりがあると足腰への負担が軽減されるほか、転倒リスクも避けられ、介助者の負担も軽くすることができます。

とはいえ、いざ、トイレに手すりを取り付けようと思っても、何から手をつければいいのか困ってしまいますよね。しかも、手すりを取り付けるトイレの広さは家庭ごとに異なりますので、手すりの種類も取り付け位置も、家庭の事情に合ったものを選ばないといけません。しかも工事が必要なのか、自分でできるのかもケースバイケースです。ここでは後付けできるトイレの手すりの種類や設置方法、費用などについて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

トイレの手すりの種類

トイレの手すりには、いろいろな種類があります。取り付け方法についても、工事不要の置くだけで簡単に使えるものや、取り付け工事が必要なものもあります。また、形についても、縦型、横型、L型などさまざまな形があります。ご利用者の身体状況やご家庭のトイレのスペースなどの都合に合わせて、最適なものを選んでいきましょう。

 

置き型手すり

手すり取付

置き型の手すりは、取り付け工事が不要で、名前の通り、ただ床に置くだけで使えるタイプのものです。洋式トイレでの立ったり座ったりといった動きをサポートしてくれます。値段も4千円台のお手軽なものからありますので、とり急ぎ設置したい場合や、壁の強度に不安があったり、便器と壁までに距離があって手すりを取り付けるのが難しい場合などに使えます。

 

形については、片手のみを支えるタイプと、両手で支えるタイプがあります。設置方法については、床にただ置くだけのタイプのほか、より安定性を持たせるために、トイレの便器に固定して置くタイプもあります。また、手すりの部分にクッション性の高い素材を使用したものや、デザイン性を重視した木製素材のものなど、性能・デザインなどの違いで4~5千円くらいから高いもので3~4万円のものがあります。これらの置き型手すりには、レンタル品もありますのでレンタルで利用することもできます。

 

注意点としては、気に入った形の手すりでも、置くためのスペースや組み立て方法によっては、うまく設置できない場合もあります。ご家庭のトイレのスペース事情などをよく踏まえて選択するのがよいでしょう。

 

水平型(横型)手すり

設置工事が必要な、壁に取り付けるタイプのものでは、まず、水平型(横型)の手すりがあります。

水平型は、横に平行に移動する際や、姿勢を保持するときの支えになります。

設置位置としては、トイレの入り口から便器までの壁に沿わせてこの手すりがあると、入り口と便器との間を移動する際の負担を減らすことができます。

また、便器の正面に壁がある場合には、この正面の壁に水平型の手すりを設置することもあります。便器の正面の手すりをつかむことで、便器から立ち上がりやすくなったりして便利です。

また、便器の左右両側の壁に設置し、左右それぞれに手すりをつかめるようにすることで、立ち上がりを楽にすることもできます

DIYなど自分で設置する場合の、手すりの購入価格は、プラスチック製や木製など素材やデザイン性などによって異なり、3千円台のものから3万円くらいのものまであります。

 

I型(縦型)手すり

 

側面の手すり

I型(縦型)手すりは、縦にまっすぐ設置される手すりです。

トイレの扉の傍に設置されたり、便器の傍に設置されたりします。トイレの扉の傍に設置されるものは、トイレのドアを開けて入るときの姿勢を安定させます。便器の傍の手すりは、便座に座ったときに、前傾姿勢でつかむことができる位置に設置され、便座から立ち上がったり、座ったりするときの体重移動を楽にします。

自分で設置する場合の、手すりの購入価格は、素材やデザイン性などによって、3千円台から3万円くらいまでと様々です。

 

L型手すり

L型手すり

L型の手すりは水平型(横型)とI型(縦型)を組み合わせた形をしていて、両方の機能を備えています。水平なバーの部分は、体重を水平にシフトさせる動きを補助し、また、姿勢を保持するのに役立ちます。縦の垂直のバーの部分は、立ったり座ったりなどの体が上下する動きの負担を軽くします。縦横の両機能で負担を軽減できるため、L型の手すりを利用されることが多いようです。

自分で設置する場合の、手すりの購入価格は、素材やデザイン性などによって、3千円台のから3万円くらいまでと様々です。

 

特殊な形の手すり

手すりリックス

引用:テスリックス「手すりの種類」

https://1mcc.com/tx/

ほかにも、波型や楕円型、格子型など、つかみやすさや利便性を考えた特殊な形の手すりもあります。例えば格子型の手すりの場合は、手すりが縦横に交差していますので、手すりとしてつかめる部分が多く、体を支えやすいのが特徴です。特殊な形の手すりの価格は、形状や機能性によりさまざまですが、より足腰の負担が軽減されて動きやすくなることもありますので、検討してみてはいかがでしょうか。

 

可動式(はね上げ)手すり

跳ね上げ手すり

引用:TOTO株式会社「TOTO住宅&パブリックカタログ 2020」

https://www.catalabo.org/iportal/cv.do?c=57736020000&pg=463&v=CATALABO&d=link

使うときにセットし、使わないときはしまえる「可動式」の手すりもあります。はね上げ手すりとも呼ばれます。はね上げ手すりは、便器のすぐ傍に設置されることが多いです。これは、車椅子から便座に乗り移る際などの支えとなって便利です。また、便座に座ったままの状態で寄りかかることで、姿勢を支えるのにも役立ちます。つかむ力の弱い人には、つかみやすい楕円形をしたはね上げ手すりもあります。折りたたみ式なので、使わないときは場所を取らず、介助の際や、他の人が使う際にも邪魔になりません。

前方ボード

前方手すり

引用:TOTO株式会社「TOTO住宅&パブリックカタログ 2020」

https://www.catalabo.org/iportal/cv.do?c=57736020000&pg=465&v=CATALABO&d=link

便座に座った際のすぐ目前に設置される前方ボードというものもあります。

これもはね上げ式の手すりと同様、便座への乗り移りや、姿勢の維持を楽にします。また、排泄時には前傾姿勢がとりやすくなります。

前方ボードには、使わない時は上にはね上げて片付ける「はね上げ式」と、前方に水平方向にスイングさせて片付ける「スイング式」のものとがあります。特にスイング式は、介助者が、衣類の脱衣を介助する際にも作業しやすくなります。どちらも使用後は邪魔にならないよう、壁にそって、しまうことができます。

 

 

手すりの位置と高さ

手すりの位置は、使う人の身体状況やその人の動きに合わせることがもっとも大切です。また、車椅子や介助者の動きの邪魔にならないように配置することも重要です。参考までに、手すりの設置の大体の目安を挙げると、次のようになります。

・横型(水平型)の手すりの位置:便座の上端から、上方向に23~30cm

・縦型(I型)の手すりの位置:便座の先端から、前方向に20~30cm

ちなみに、トイレットペーパーホルダー(紙巻器)の位置が手すりの真上などにあると、手すりを使う人の邪魔になりますので、その場合はトイレットペーパーホルダーの位置もなおす必要があります。

次に個別の手すりごとに設置位置を見ていきましょう。

 

水平型(横型)手すり

水平手すり

引用:TOTO株式会社「TOTO住宅&パブリックカタログ 2020」

https://www.catalabo.org/iportal/cv.do?c=57736020000&pg=260&v=CATALABO&d=link

水平型の手すりを、トイレのドアから便器までの移動用に設置する場合、設置場所は、入り口から便器の方向への壁沿いになりますが、高さについては、床から80㎝前後が目安です。

 

便器の正面に水平型の手すりを設置する場合は、床からの高さは70cmくらいがよいでしょう。あまり低いと、便器から立ち上がる際に頭をぶつけることがあるので注意してください。また、便器の先端から壁までの距離は60cmくらいが理想だと言われています。

 

I型(縦型)手すり

I型の手すりをトイレの出入り口の傍に設置する場合は、手すりの上端が、利用する人の肩より上に来るようにします。手すりの長さは60cmが目安ですが、バランスを崩しやすく転倒の恐れがある場合は、もう少し長いものにすると、少し低い位置からもつかむことができるので安心です。

 

また、便座近くにI型の手すりを設置する場合は、便座に座った状態で、前傾姿勢になってつかみやすい位置が適切です。具体的には、便器の先端から前方向に20~30cmに設置することが多く、高さは手すりの下端が、便座の座面から上方向に23~30㎝くらいに設置するのが使いやすいと言われています。 

 

L型(縦横型)手すり

L型の手すり

引用:TOTO株式会社「TOTO住宅&パブリックカタログ 2020」

https://www.catalabo.org/iportal/cv.do?c=57736020000&pg=260&v=CATALABO&d=link

L型の場合は、水平の部分を便座の座面より上方向に23~30cmの高さ、縦のI型の部分を便座の先端より20~30㎝前方に設置するのが目安です。

 

可動式(はね上げ)手すり

可動式手すりの場合は、手すりをおろしてセットした状態の手すりの上端(一番高い部分)と、便座の座面との幅が23~30㎝くらいになるのが目安です。

また手すりをセットしたときに、手すりとトイレットペーパー(紙巻器)や壁との距離が、5cmはあくようにしましょう。誤って指を挟まないためにも、ある程度の隙間を確保することが大切です。

 

前方ボード

前方ボードを設置するときは、床から65㎝の高さを目安に、利用する人の使いやすさに合わせて高さを決めるのがよいでしょう。

スイング式の前方ボードを設置するときは、ボードがスイングする空間として、便座の先端から前方に60cmほどの空間が必要になります。

前方ボードと、置き型手すりや、はね上げ式手すりなどを併用する場合は、それぞれの手すりと、前方ボードとの距離が12cm以上はあくようにしましょう。首や手指を挟むなどの事故を防ぐためにも、最低限の隙間を確保することが大切です。

 

以上が設置位置や高さの目安です。あくまで目安ですので、実際の位置や高さは、見本の手すりを用意するなどして、利用する本人の使い勝手を確認しながら決めるのがよいでしょう。特に、バランスを取りにくい人の場合は、目安より高めに設置した方が使いやすいことが多いようです。

また、手すりの太さについては、使う人がつかみやすい太さのものを選ぶのがよいでしょう。太いものよりは細い方が、しっかりとつかむことができます。

 

DIYで手すりを取り付けるには?

置き型手すりについては取り付け工事は不要ですが、それ以外については、取り付け工事が必要になります。工事は、専門業者に頼むこともできますし、DIYが得意な人であれば自分で取り付けることも可能です。ただし、古い木造住宅などで壁の強度に不安がある場合は、壁が崩れる可能性もありますので、専門業者に相談することをお勧めします。

次に、DIYで手すりの取り付けをする場合の手順を簡単に紹介します。

 

用意する道具

まずは必要な道具を用意しましょう。用意した方がいいのは、下記のようなものです。

 

トイレ用手すり、必要な金具(ビス、アンカー金具など。購入する手すりに同梱されていることも)、ハンマー、下地探しの道具(下地探知機など)、メジャー、マスキングテープ、ドライバー(電動ドライバー)、下穴用ドリル、軍手、必要があれば壁の補強版、のこぎり(手すりの長さ調節や板の調整が必要な場合)

 

壁の強度、柱の位置を確認

次に、壁の強度、柱の位置を確認しましょう。手すりは、壁の裏にある柱や間柱といった強度の強い下地にネジを固定しなければなりません。柱の探し方は、壁をコンコンとノックするように叩いてみます。柱のある場所は、手ごたえのある硬い音がします。下地のないところは、空洞になっているので軽い音が響きます。

 

大体の柱の場所の見当がつけば、「下地探し」の道具などを使って、間違いがないか確認してみてください。「下地探し」の道具は、探知機・センサータイプと、針を刺して確認するタイプとがありますが、どちらもよいので、それらを使って確認してみましょう。どちらもホームセンターで1000~2000円くらいで購入できます。下地探知機などで、柱の位置が確認できたら、次の作業に移っていきましょう。

 

もし、手すりの取り付け位置に、柱や間柱がない場合は、別途、補強版を調達して柱と柱の間に固定し、その補強版の上に手すりを設置することになります。

壁が石膏ボードでなく、ベニヤ版の場合は、柱と間柱に交差して水平方向に横胴縁という板が設置されていることがありますが、これは強度が弱いので、金具は柱と間柱、もしくは補強版に取り付けるようにしましょう。

 

手すりの取り付け位置を確認

手すりを設置する位置を確認しましょう。取り付けるためのネジが柱に固定されるように設定してください。設定した位置をマスキングテープなどで目印をつけると作業がしやすくなります。補強版を取り付ける必要がある場合は、手すりを設置する前に、補強版を先に壁に固定させましょう。

 

手すりを固定

手すりの位置を確認した後は、手すりを取り付けていきましょう。

・まずは手すりのブラケット(金具)の取り付け位置の壁に、ネジ止め用の下穴をあけます。

・壁に穴をあけた後は、指定のアンカー金具やネジをはめていきます。はじめはネジをゆるく締めておき、最後にしっかり固定するのがおすすめです。最初から一か所をきつく固定してしまうと、残りのネジが止めにくくなるときがあります。

全てのネジを止め、しっかりと手すりが固定されていることを確認したら、ブラケットのカバーをかぶせて、作業は完了です。

 

トイレの手すりの工事に、介護保険は使える?

トイレの手すりの設置費用には、介護保険の住宅改修制度を利用することができます。

ただし、この制度を利用するには、「要介護認定」を受けていることが前提条件になります。市区町村の窓口で要介護認定に申請し、要支援1か2、または要介護1~5のいずれかに認定されていることが必要になります。

 

要支援か要介護に認定されていれば、手すりの設置は「自立しやすい生活環境を整えるための住宅改修工事」ということで、その費用の9割(一定所得以上の場合は8割)が、介護保険から「住宅改修費」として支給され、自己負担は1割で済みます。

注意点としては、住宅改修費として生涯に申請できる額(「支払限度基準額」)には上限があり、要支援・要介護に関わらず、最大20万円までと決まっています。トイレの手すり工事を含め、生涯にかかった住宅改修費について、最大20万円までを申請することができ、実際に支給されるのは、その9割の18万円までとなります。

 

また、支給を受けたい際には、必ず、工事をする前に、申請手続きをする必要があります。事前申請をしないで工事を開始してしまうと、支給を受けられない可能性があるので注意しましょう。

 

「住宅改修費」の申請には、ケアマネージャーなど介護支援専門員による理由書の作成が必要になりますので、まずは、ケアマネージャーなどに相談してみてください。

またDIYの場合でも、材料費についてのみ支給対象となります。これについても支給を受けるためには事前の手続きが必要ですので、材料を購入する前に、必ずケアマネージャーに相談するようにしてください。

支給時期は原則として、専門業者等に工事費用全額を支払った後に支給されます。

介護保険の住宅改修制度は、事前申請さえすれば、改修費や材料費の負担を1割とかなり抑えることができるので、ぜひ活用を検討してみてください。

また市区町村によっては、高齢者の住宅改造について独自の補助金や助成制度を設けている場合もありますので、一度、お住まいの自治体の制度を確認してみるのもよいでしょう。

 

トイレの手すりの取り付け費用の目安

トイレの手すりの取り付け工事を、専門業者に依頼した場合はいくらくらいかかるのでしょうか?

専門業者に依頼した場合の工事費としては、手すりの本体価格に加え、設置費用、諸経費などがかかります。この場合、手すりの商品価格は一つ当たり、12000~30000円が相場です。工事費用は、取り付ける手すりの本数にもよりますが、15000~30000円が相場です。これに諸経費や、壁の下地の補強工事が必要な場合は別途その施工費用がかかります。大体、合計で3~10万円程度の費用が発生します。

正確な値段は、専門業者が現場を見たうえでの見積もり金額になりますが、介護保険の住宅改修制度を使えば、1割の費用負担で済む場合もありますので、専門業者に依頼してしっかりとした取り付けをしてもらうのも、よいでしょう。

 

まとめ

トイレの手すりには、水平型、I型、L型、可動式、前方ボードなど、さまざまな種類があります。利用する人の身体状況や用途、トイレのスペースなどに応じて、さまざまに組み合わせることも可能ですので最適なものを選んでみてください。設置位置は基本的には利用者の身体状況や動きに合わせるのが大切ですが、大体の目安としては、横型の手すりは、便座の上端から23~30cm上に設置、縦型の手すりは、便座の先端から20~30cm前に設置するのが目安です。費用については、DIYの場合の材料費(手すり代)は、3000円台から3万円くらいです。専門業者に工事を依頼した場合は、手すりの本数に応じて変わってきますが、手すり本体価格を含めて大体、3~10万円ほどです。これらのコストは、介護保険を利用することで負担を1割程度に軽減することもできます。利用者や介助する人の負担を軽減するためにも、ぜひ手すりの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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