- 投稿日: 2025/11/26
- 更新日: 2025/11/26
漏水調査の費用相場はいくら?自分でできる確認法や負担区分を解説
「水道料金が急に高くなった」「どこからか水が漏れる音がする」
こうしたトラブルに気づいた時、まず気になるのは「見えない場所で水漏れが起きているのではないか?」という不安と、「漏水調査や修理の費用はいったいいくらかかるのか?」という点ではないでしょうか。
水漏れは放置すると、建物の傷みや階下への被害など、大きな問題に発展する恐れがあります。しかし、費用の相場が分からないまま業者に依頼するのは怖いものです。
この記事では、安心して対処を進められるよう、漏水調査の費用相場や具体的な調査内容、賃貸・持ち家別の費用負担ルールについて、専門用語を使わずに分かりやすく解説します。
漏水調査の費用相場と具体的な方法
目次
漏水調査の費用は、調査方法の難易度や、建物の構造(戸建て・マンション)によって異なります。まずは一般的な料金目安を確認しましょう。
| 調査方法 | 費用相場(目安) | 内容 |
|---|---|---|
| 基本調査 | 0円 ~ 15,000円 | 目視確認や水道メーターでのチェック。 |
| 音聴調査 | 8,000円 ~ 30,000円 | 専用の棒(音聴棒)を使い、水が漏れる音を聞き取る。 |
| 漏水探知機 | 15,000円 ~ 50,000円 | 高性能センサーで、音聴では分からない漏水を特定する。 |
| ガス調査 | 30,000円 ~ 100,000円 | 配管にガスを注入し、漏れ出るガスを感知する高精度な方法。 |
| サーモグラフィ | 50,000円 ~ | 壁や床の温度変化を映像化して特定する。 |
戸建てとマンションで費用は違う?
一般的に、戸建てよりもマンションなどの集合住宅の方が、調査費用が高くなる傾向にあります。コンクリート内に配管が埋まっているケースが多く、調査に特殊な機材や時間がかかるためです。
追加料金がかかるケース
上記の相場に加え、状況によっては以下の費用が発生することがあります。
- 掘削・開口作業費:床下や壁の中を見るために、穴を開ける必要がある場合。
- 時間外割増:夜間や早朝の緊急対応を依頼した場合。
- 出張費・駐車代:遠方の業者や、有料駐車場が必要な場合の実費。
漏水調査の費用を抑えるためのセルフチェック
業者を呼ぶ前にご自身でチェックを行うことで、状況を整理でき、無駄な調査費を抑えられる可能性があります。まずは水道メーターを確認してみましょう。
水道メーターの「パイロット」を見る
玄関横や駐車場にあるメーターボックスを開け、水道メーターを見てください。ここにある「パイロット」と呼ばれる部品が重要です。
[Image of water meter pilot indicator]
- 家中の蛇口をすべて閉める(トイレや洗濯機も使わない状態にする)。
- 水道メーターのパイロット(銀色のコマやマーク)を確認する。
- もしクルクル回っていたり、点滅していたりすれば、どこかで水漏れしている証拠です。
家の中でチェックすべき場所
パイロットが回っていたら、以下の場所を確認してください。目に見える場所で水漏れが見つかれば、「調査」ではなく「修理」の依頼だけで済むため、費用が安くなります。
- トイレ:便器内で水がチョロチョロ流れ続けていないか。
- キッチン・洗面台:収納の中で水漏れしていないか、湿気がないか。
- 屋外の給湯器周辺:地面が濡れていないか、配管から水が滴っていないか。
漏水調査・修理費用の負担者は誰?
水漏れが見つかった場合、誰が費用を払うのかは住まいの形態によって異なります。
賃貸住宅(アパート・マンション)の場合
基本的には大家さん(貸主)や管理会社の負担となります。建物の老朽化による配管トラブルは、入居者の責任ではないからです。
【重要】
ご自身の判断で勝手に業者を呼んで修理してしまうと、費用が返ってこないトラブルになりがちです。水漏れに気づいたら、まずは必ず管理会社へ連絡してください。
持ち家(分譲マンション)の場合
水漏れ箇所が「専有部分(自宅内)」か「共用部分(配管スペース等)」かで判断が分かれます。
- 専有部分:自己負担(所有者負担)。
- 共用部分:管理組合の負担。
原因箇所を特定するため、まずはマンションの管理会社や管理組合に相談し、指定の業者に調査してもらうのがスムーズです。
火災保険や減免制度は活用できる?
予期せぬ出費を少しでもカバーするために、知っておきたい制度があります。
火災保険の適用について
一般的な火災保険の「水濡れ補償」は、濡れてしまった床や家財の修理費が対象であり、「漏水の調査費用」や「配管の修理代」は対象外であることが多いです。
ただし、「水漏れ原因調査費用特約」や「個人賠償責任保険」が付帯されている場合は補償される可能性があります。一度、保険証券を確認するか、保険会社へ問い合わせてみることをお勧めします。
水道料金の減免制度
地中や壁の中など、過失ではない場所での漏水により水道代が高額になった場合、自治体に申請することで水道料金の一部が減額(減免)される制度があります。
申請には「水道局指定工事店」による修理と証明書が必要です。業者選びの際は、必ず指定工事店かどうかを確認しましょう。
まとめ:焦らず確実な対処を
漏水調査の費用と対処法について解説しました。
- 費用目安:簡単な調査なら数千円~、本格的な調査は3万円~。
- まずやること:水道メーターのパイロットを確認する。
- 業者選び:「水道局指定工事店」を選び、料金体系を事前に聞く。
- 賃貸の方:自分で業者を呼ばず、管理会社へ連絡する。
水漏れの不安は大きいものですが、正しい手順で対応すれば、不当に高額な費用を支払うリスクは避けられます。まずは落ち着いて現状を確認し、信頼できる専門家へ相談しましょう。










