- 投稿日: 2025/11/26
- 更新日: 2025/11/26
台所の排水溝つまりの料金はいくら?業者費用の相場と自分で直す判断基準を解説
毎日使うキッチンのシンクで、水が流れにくくなったり、完全に詰まってしまったりすると焦ってしまうものです。「早く直したいけれど、業者に頼むと高額な料金を請求されるのではないか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
台所の排水溝つまりは、軽度なものであればご家庭にあるもので解消できる場合もありますが、状況によっては専門的な機材による洗浄が必要です。
この記事では、台所の排水溝つまり修理にかかる「料金の相場」を中心に、業者に依頼する前に試しておきたい「自分でできる対処法」、そして「信頼できる業者の選び方」について詳しく解説します。突発的なトラブルに落ち着いて対処するための参考にしてください。
台所の排水溝つまりの料金相場|作業内容別の目安
目次
まずは、一番気になる「業者に依頼した場合の料金」について解説します。排水溝のつまり修理は、つまりの度合いや原因によって作業内容が異なり、それに伴って費用も変動します。
一般的な料金相場は以下の通りです。これらは「基本料金」に「作業費」や「出張費」を含めた総額の目安となります。
| 作業内容 | 料金相場(目安) | 症状のレベル |
|---|---|---|
| 基本作業(薬剤・簡易清掃) | 4,000円 〜 8,000円 | 軽度(流れが悪い・悪臭) |
| ローポンプ(圧力除去) | 8,000円 〜 15,000円 | 中度(完全に流れない) |
| トーラー(ワイヤー作業) | 15,000円 〜 25,000円 | 中〜重度(固形物のつまり等) |
| 高圧洗浄機(屋内・屋外) | 20,000円 〜 50,000円 | 重度(配管全体の汚れ・油脂) |
1. 薬剤洗浄・簡易清掃(軽度なつまり)
「水が流れるのが遅い」「ゴボゴボと音がする」といった初期段階であれば、業務用の強力な薬剤を使用したり、トラップ(排水口の部品)を分解清掃したりすることで解消します。この場合、比較的安価な費用で済むことがほとんどです。
2. ローポンプ・真空ポンプ作業(中度のつまり)
完全に水が止まってしまった場合や、薬剤では溶けないつまりに対しては、「ローポンプ」と呼ばれる専用の圧力器具を使用します。トイレのすっぽん(ラバーカップ)の強力版のような道具で、空気圧を利用してつまりの原因を押し流したり引き上げたりします。
3. トーラー・ワイヤー作業(固形物や頑固な汚れ)
食材のカスや油脂が固まって配管を塞いでいる場合や、ローポンプでは届かない奥のつまりには、金属製のワイヤー(トーラー)を使用します。回転するワイヤーで物理的に汚れを削り取ったり、異物を引っ掛けて取り出したりする作業です。
4. 高圧洗浄(配管全体の洗浄)
長年の油汚れが排水管全体に蓄積している場合、一部のつまりを取ってもすぐに再発する恐れがあります。その際は、高圧洗浄機を使って配管内部を丸洗いする必要があります。一軒家の場合、屋外の排水マスから作業を行うこともあり、作業範囲が広くなるため費用は高額になる傾向があります。
なぜ高くなる?追加料金が発生するケースとは
上記の相場はあくまで目安であり、実際の現場状況によっては追加料金が発生することがあります。見積もりを見て驚かないよう、以下のケースを把握しておくと安心です。
- 夜間・早朝の割増料金:24時間対応の業者でも、深夜や早朝の作業には割増料金(3,000円〜5,000円程度)がかかる場合があります。
- 排水管の脱着・交換:配管が古くて破損していたり、構造上取り外さないと作業ができない場合は、工賃や部品代が追加されます。
- 距離による出張費:遠方の業者に依頼した場合、高速代やガソリン代としての出張費が加算されることがあります。
自分で直せる?台所の排水溝つまり解消法4選
「業者を呼ぶ前に、まずは自分でなんとかしたい」とお考えの方も多いでしょう。完全につまってしまう前や、軽度のつまりであれば、ご家庭にある道具や市販品で解決できる可能性があります。
ここでは、費用をかけずに実践できる効果的な方法を4つ紹介します。
1. フェイスタオルとお湯を使った「お湯一気流し」
油汚れが原因のつまりに最も効果的で、特別な道具も不要な方法です。
- 排水口のゴミ受けやフタを外します。
- 排水口にフェイスタオルを詰め込み、栓をします。
- シンクに40〜50度程度のお湯を溜めます(※熱湯は厳禁です)。
- シンクの7〜8割ほどお湯が溜まったら、タオルを一気に引き抜きます。
ポイント:大量のお湯の水圧と温度で、管内の油汚れを溶かして押し流します。60度以上の熱湯を使うと排水管(塩ビパイプ)を変形させる恐れがあるため、必ず50度以下のお湯を使用してください。
2. 重曹とクエン酸(お酢)の泡洗浄
環境に優しく、ぬめりや軽度のつまりを解消する方法です。
- 重曹(粉末)を排水口にたっぷり振りかけます。
- その上からクエン酸水(またはお酢)を回しかけます。
- シュワシュワと泡立ったら、30分〜1時間ほど放置します。
- 最後にお湯で洗い流します。
ポイント:化学反応の泡の力で汚れを浮かせます。カチカチに固まった油つまりには効果が薄いですが、予防や初期症状には有効です。
3. 市販の液体パイプクリーナー
ドラッグストアで購入できる「パイプユニッシュ」などの粘度の高い液体クリーナーを使用します。製品の裏面に記載されている使用量を守り、指定時間放置してから流してください。
注意点:長時間放置しすぎると、溶けた汚れが下の方で再度固まってしまい、逆につまりを悪化させることがあります。時間は必ず守りましょう。
4. ラバーカップ(スッポン)の使用
固形物が詰まっているわけではなく、水だけが流れない場合に有効です。トイレ用とは別に、キッチン用の小さめのものを用意するのが衛生的です。
カップを排水口に密着させ、ゆっくり押し込んでから「勢いよく引く」のがコツです。押すときではなく、引くときの吸引力でつまりを動かします。
無理は禁物!業者に依頼すべき判断基準
自分で直そうと頑張りすぎた結果、状況を悪化させてしまうケースも少なくありません。以下のような症状が見られる場合は、無理をせず専門業者に依頼することをおすすめします。
【こんな時はプロに相談を】
- 固形物を落とした可能性がある:スプーン、ペットボトルのキャップ、スポンジなどを落とした場合、押し込むと配管の奥で詰まり、取り出しが困難になります。
- DIYを試しても改善しない:上記の対処法を試しても水が引かない場合、配管の奥深くや、排水マス(屋外)に原因がある可能性があります。
- 水漏れを併発している:シンク下の収納内で水漏れが起きている場合、パッキンの劣化や配管のズレが考えられます。
- 完全に水が流れない:完全に閉塞している状態で薬剤を入れると、あふれ出して危険です。
失敗しない!安心できる水道業者の選び方
いざ業者に依頼しようと思っても、「料金トラブルが怖い」と躊躇してしまうものです。安心して依頼できる業者を見極めるためのポイントは以下の3点です。
1. 「水道局指定工事店」であるか
各自治体の水道局から、適切な給水・排水装置工事ができると認定された業者を選びましょう。技術力や機材が一定基準を満たしている証であり、万が一トラブルが起きた際も水道局に相談できるため安心感があります。
2. 事前の見積もりと説明が明確か
作業を始める前に、必ず現場を見て見積もりを出してくれる業者を選びましょう。「やってみないと分からない」といって作業を進め、後から高額請求をする業者は避けるべきです。「なぜこの作業が必要で、いくらかかるのか」を丁寧に説明してくれるかどうかが判断の分かれ目です。
3. 極端に安すぎる広告には注意
「排水溝つまり数百円〜」といった極端に安い広告を見かけることがありますが、これはあくまで出張費や基本料のみの価格であることが多いです。実際には作業費などが加算され、相場通りの金額かそれ以上になることが一般的です。安さだけで選ばず、総額の目安を電話で確認することが大切です。
つまりを繰り返さないための予防メンテナンス
無事に詰まりが解消されたら、再びトラブルに見舞われないよう、日頃の習慣を見直してみましょう。少しの心がけで、排水溝の寿命は大きく変わります。
- 油を流さない:使用済みの油はもちろん、フライパンや皿に残った油汚れも、キッチンペーパーで拭き取ってから洗うようにします。
- ゴミ受けネットを使用する:細かな食材カスが流れないよう、目の細かいネットを装着し、こまめに交換します。
- 週に一度のお湯流し:シンクを使った最後に、40〜50度のお湯を流して管内の油分を溶かす習慣をつけると効果的です。
まとめ:焦らず状況を確認し、最適な対処法を
台所の排水溝つまりは、油汚れや食材カスの蓄積が主な原因です。料金相場は、軽度のつまりであれば数千円〜、専門機材が必要な場合は数万円となります。
突然水が流れなくなると慌ててしまいますが、まずは落ち着いて状況を確認しましょう。お湯やラバーカップで解消できる場合もあります。しかし、固形物を落とした場合や、自力での解決が難しいと感じた場合は、被害が広がる前に専門業者へ相談することが、結果的に時間も費用も節約することにつながります。
水回りのトラブルは、早めの対処が何よりも大切です。この記事が、皆様の不安解消と適切な選択の一助となれば幸いです。










