- 投稿日: 2025/11/26
- 更新日: 2025/11/26
キッチン詰まりで業者を呼ぶ前に!失敗しない選び方と費用相場、自分でできる対処法を徹底解説
「洗い物をしていたら、急にシンクの水が流れなくなった」「排水溝からボコボコと不気味な音がする」
毎日使うキッチンでこのようなトラブルが起きると、パニックになってしまいますよね。「すぐに直さないと!」と焦る気持ちはとてもよく分かります。
しかし、慌ててネットで見つけた業者に電話をするのは、少し待ってください。実は、キッチンの詰まりには「自分で直せる軽度なもの」と「プロに任せるべき重度なもの」があり、適切な対処法が異なります。
この記事では、水回りトラブルでお困りの方に向けて、「業者を呼ぶべきかどうかの判断基準」から「信頼できる業者の選び方」「適正な費用相場」までを、分かりやすく解説します。安心できるキッチンを取り戻すために、まずは状況の確認から始めましょう。
まずは確認!業者を呼ぶ前にチェックすべき3つのポイント
目次
業者へ連絡する前に、現在の詰まりの状況を冷静に観察することが大切です。状況によっては、業者を呼ばずに解決できる場合もあります。
1. 固形物を落としていませんか?
スプーン、フォーク、ペットボトルのキャップ、メラミンスポンジなどを誤って流してしまった記憶はないでしょうか。もし「固形物」が原因である場合は、絶対に無理をしてはいけません。
ラバーカップ(スッポン)などで無理に押し込むと、異物が配管の奥深くに入り込み、簡単な修理で済んだはずが、配管を切断する大掛かりな工事になってしまう恐れがあります。固形物が原因の場合は、何もせず速やかに業者へ相談するのが最も安全で安上がりな方法です。
2. 完全に水が止まっていますか?少しずつ流れていますか?
「時間はかかるけれど、チョロチョロとは流れていく」という場合は、油汚れや食材カスによる軽度な詰まりの可能性があります。この段階であれば、市販のパイプクリーナーや、お湯を使った対処法で改善する余地があります。
一方で、「完全に水が流れない」「逆流してくる」という場合は、排水管の内部が完全に閉塞している可能性が高く、専門機材による除去が必要です。
3. 自宅以外の排水も詰まっていませんか?
キッチンだけでなく、お風呂や洗面所の水流れも悪い場合は、家全体の排水が集まる「排水マス」や、マンション全体の配管に問題がある可能性があります。この場合、個人の対処では解決が難しいため、専門家の調査が必須となります。
自分でできる?キッチンの軽度な詰まり解消法
固形物を流しておらず、まだ水が少し流れる状態であれば、以下の方法を試してみる価値があります。ただし、数回試しても改善しない場合は、無理をせず作業を中断してください。
タオルとお湯を使った「一気に流す」方法
油汚れによる軽い詰まりであれば、お湯の水圧と温度で解消できることがあります。
- 排水溝のゴミ受けやフタを外す。
- 排水口にタオルを隙間なく詰め込み、栓をする。
- シンクにお湯(50〜60度程度)を7〜8割ほど溜める。
※熱湯は厳禁です。排水管やパッキンを傷める原因になります。 - タオルを一気に引き抜き、お湯の水圧で汚れを押し流す。
ラバーカップ(スッポン)を使用する
トイレ用のイメージが強いですが、キッチン用のラバーカップも販売されています。カップ部分が水に浸かる状態で、ゆっくり押し込み、勢いよく「引く」のがコツです。押すときではなく、引くときの吸引力で詰まりを解消します。
失敗しない!キッチン詰まり修理業者の選び方
自力での解決が難しい場合、プロの業者への依頼を検討することになります。しかし、残念ながら「高額な請求をされた」「直らなかった」というトラブルもゼロではありません。
安心して任せられる業者を選ぶために、以下の4つの基準を必ずチェックしてください。
1. 「水道局指定工事店」であること
最も確実な判断基準は、各自治体の水道局から「指定給水装置工事事業者(水道局指定工事店)」の認可を受けているかどうかです。
これは「適切な給水・排水装置工事ができる技術と設備を持っている」と公的に認められた業者の証です。業者のホームページの「会社概要」などに記載されていますので、必ず確認しましょう。指定店であれば、万が一トラブルが起きた際も水道局に相談できるため、安心感が違います。
2. 料金体系が明確で、事前見積もりがあること
「キッチン詰まり 390円〜」といった極端に安い広告を目にすることがありますが、これはあくまで最低限の基本料金であることがほとんどです。
- 基本料金以外に「作業費」「出張費」「部品代」がかかるか
- 深夜・早朝の割増料金はあるか
- 作業前に必ず見積書を提示してくれるか
これらを電話口、または現地調査の段階ではっきりと説明してくれる業者は信頼できます。逆に「現場を見ないと全くわからない」「とりあえず作業してみます」といって見積もりなしで着工しようとする業者は避けたほうが無難です。
3. 地域での実績と拠点
地元のエリアに拠点(営業所)があるかどうかも重要です。遠方の業者だと、出張費が高額になったり、アフターフォローで呼んでもすぐに来てもらえなかったりする可能性があります。地域密着で長く営業している業者は、地元の評判を大切にするため、誠実な対応が期待できます。
4. キャンセル規定の確認
現地で見積もりを出してもらった結果、「思ったより高い」と感じることもあるでしょう。その際に「見積もり後のキャンセルは無料か」を事前に確認しておくことが大切です。良心的な業者の多くは、見積もりに納得して契約するまでは料金が発生しません。
キッチン詰まり修理の費用相場【作業内容別】
適正価格を知っておくことは、不当な高額請求を防ぐ最大の防御策になります。一般的な相場(基本料金+作業費の目安)をご紹介します。
| 作業内容 | 費用相場(目安) | 症状のレベル |
|---|---|---|
| 基本作業・薬品洗浄 (軽度な詰まり、パッキン交換など) | 5,000円 〜 10,000円 | レベル1(軽度) |
| ローポンプ・真空ポンプ作業 (圧力をかけて押し出す) | 10,000円 〜 20,000円 | レベル2(中度) |
| トーラー(ワイヤー)作業 (ワイヤーで物理的に削る) | 15,000円 〜 30,000円 | レベル3(中〜重度) |
| 高圧洗浄作業 (配管全体を強力に洗浄) | 30,000円 〜 60,000円 ※配管の長さによる | レベル4(重度・戸建) |
| 排水管の脱着・交換 | 30,000円 〜 +部品代 | レベル5(破損など) |
もし、「簡単な詰まり除去作業だけで10万円以上」といった見積もりが出た場合は、相場から大きく乖離している可能性があります。その場で契約せず、「家族と相談します」と言って一度帰ってもらう勇気を持ってください。
賃貸・アパートにお住まいの方へ:費用負担は誰?
賃貸住宅にお住まいの場合、詰まり修理の費用を誰が負担するかは、詰まりの「原因」によって異なります。
管理会社・大家さんが負担するケース
- 排水管自体の老朽化や構造上の欠陥
- 入居直後に発生した詰まり(前の入居者の汚れが原因の場合)
- 建物全体の共用部分での詰まり
入居者(自分)が負担するケース
- 油をそのまま流していたことによる油汚れの蓄積
- 固形物(キャップやスプーンなど)の落下
- 日常的な掃除を怠ったことによる詰まり
【重要】
賃貸の場合、自分で勝手に業者を手配してしまうと、後でトラブルになることがあります。まずは管理会社や大家さんに連絡し、提携している業者がいないか確認するのが鉄則です。夜間などで連絡がつかず、緊急で業者を呼ぶ場合も、領収書と「詰まりの原因がわかる写真や報告書」を必ずもらうようにしましょう。
トラブルを繰り返さないための予防策
無事に詰まりが解消したら、二度と同じトラブルに見舞われないよう、日頃の予防メンテナンスを心がけましょう。少しの習慣で、排水管の寿命は大きく変わります。
- 油を流さない: フライパンや食器についた油汚れは、洗う前にキッチンペーパーで拭き取ります。油は冷えると固まり、配管を塞ぐ最大の原因となります。
- 50度のお湯を流す習慣: 週に1回程度、洗い物の最後に50度前後のお湯をたっぷり流すことで、配管内の油分が固まるのを防げます。
- ゴミ受けネットの使用: 細かい食材カスも蓄積すればヘドロになります。目の細かいネットを使用し、こまめに交換しましょう。
まとめ:焦らず信頼できる業者選びを
キッチンの詰まりは生活に直結するだけに焦ってしまいがちですが、冷静な判断が解決への近道です。
- まずは固形物の有無など、原因をチェックする
- 無理なDIYは避け、水道局指定工事店を中心に探す
- 作業前に必ず見積もりを取り、相場と比較する
- 賃貸の場合はまず管理会社へ連絡する
確かな技術を持つ業者であれば、原因を根本から解決し、今後のケアについてもアドバイスをくれるはずです。この記事が、皆様のキッチンのお困りごと解決の一助となれば幸いです。










