- 投稿日: 2025/10/15
- 更新日: 2025/10/31
排水トラップの種類と特徴を詳しく解説!選び方のポイントも紹介
住宅の水回りで重要な役割を果たす排水トラップ。下水からの悪臭や害虫の侵入を防ぐ重要な設備ですが、その種類や特徴について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。本記事では、排水トラップの基本的な仕組みから各種類の特徴、選び方のポイントまで詳しく解説します。
排水トラップとは
目次
排水トラップとは、排水管内に水を溜めることで、下水管からの悪臭や害虫の侵入を防ぐ装置です。キッチン、洗面所、浴室、洗濯機置き場など、あらゆる排水設備に設置されています。
排水トラップの基本原理は「封水」と呼ばれる水の膜を作ることです。この封水が下水管と室内を遮断し、衛生的な環境を保ちます。また、排水トラップには掃除口が設けられており、詰まりが発生した際のメンテナンスも可能です。
主な排水トラップの種類
Pトラップ
Pトラップは、アルファベットの「P」のような形状をした最も一般的な排水トラップです。洗面台やキッチンシンクの下でよく見かけるタイプで、横方向に排水管が接続されます。
特徴:
・コンパクトで設置しやすい
・メンテナンスが比較的簡単
・部品交換が容易
・封水が安定している
Pトラップは取り外しが簡単なため、詰まりが発生した際の清掃作業も行いやすく、一般住宅で最も採用されている形状です。
Sトラップ
Sトラップは、アルファベットの「S」のような形状で、下方向に排水管が接続されるタイプです。床下に排水管がある場合に使用されます。
特徴:
・床下配管に適している
・封水が深く取れる
・サイフォン現象が起きやすい
・古い住宅でよく見られる
ただし、Sトラップは大量の水が一気に流れるとサイフォン現象により封水が失われやすいという欠点があります。
ドラムトラップ(ボトルトラップ)
ドラムトラップは、円筒形の容器内に水を溜めて封水を作るタイプです。洗面台下のスペースに制約がある場合や、デザイン性を重視する場合によく使用されます。
特徴:
・コンパクトで省スペース
・デザイン性が高い
・封水量が多く安定している
・清掃が少し複雑
床排水トラップ
床排水トラップは、浴室や洗面所の床に直接設置される排水トラップです。排水口と一体になっているのが特徴です。
特徴:
・床面がフラットになる
・大容量の排水に対応
・清掃が比較的簡単
・防水性が高い
ワントラップ
ワントラップは、洗濯機の排水に特化した排水トラップです。洗濯機からの大量の排水を効率的に処理できる構造になっています。
特徴:
・大流量に対応
・洗濯機専用設計
・防臭効果が高い
・逆流防止機能付き
排水トラップ選び方のポイント
設置場所に応じた選択
排水トラップを選ぶ際は、設置場所の配管状況と使用目的を最優先に考慮する必要があります。
キッチンや洗面台では横引き配管が多いためPトラップが適しており、床下配管の場合はSトラップまたは床排水トラップを選択します。浴室では床排水トラップ、洗濯機にはワントラップが最適です。
メンテナンス性の考慮
定期的な清掃やメンテナンスの容易さも重要な選択基準です。分解・組み立てが簡単で、清掃作業がしやすい構造のものを選ぶことで、長期的な維持管理が楽になります。
材質と耐久性
排水トラップの材質には、樹脂製、金属製、陶器製などがあります。使用環境や予算に応じて適切な材質を選択しましょう。樹脂製は軽量で取り扱いやすく、金属製は耐久性に優れています。
まとめ
排水トラップは住宅の快適性と衛生性を保つ重要な設備です。設置場所や使用目的に応じて適切な種類を選択し、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。
Pトラップ、Sトラップ、ドラムトラップなど、それぞれに特徴と適用場所があります。新築やリフォームの際は、専門業者と相談しながら最適な排水トラップを選択し、長期間安心して使用できる水回り環境を整えましょう。
また、日常的な使用においても、適切な量の水を定期的に流すことで封水を維持し、排水トラップの機能を最大限に活用することが重要です。










