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トイレの浄化槽の役割・特徴と悪臭などのよくあるトラブルについて

    トイレの浄化槽について知りたい方や、浄化槽のトラブル、トイレ詰まりでお困りの方に向けて、浄化槽の解説をします。

     

    購入した中古物件のトイレが浄化槽につながっていた場合、下水道処理しか知らない方であれば「浄化槽は臭う?」など疑問でしょう。

    点検や清掃についてわからなかったり、浄化槽の仕組みに不安をいだいたりする方もいます。

     

    そこで今回の記事では、トイレの浄化槽の役割からよくあるトラブルまで、浄化槽に関するさまざまなことを解説します。

    参考にしていただければ、浄化槽の基本的な知識がご理解いただけるはずです。

    トイレの浄化槽の役割と特徴

    トイレの浄化槽には「排水をきれいにする役割」があります。

    つまりトイレから流れ出た汚水を、きれいにして処理するためのものです。

    そしてトイレの浄化槽には次のような2つの種類があります。

    浄化槽の種類

    トイレの浄化槽には「単独処理浄化槽」と「合併処理浄化槽」の2種類があります。

    それぞれの特徴について解説しますので、まずは浄化槽についての詳細を知っていきましょう。

    単独処理浄化槽

    「単独処理浄化槽」は、トイレの排水だけをきれいにするためのものです。

    トイレの排水のみとの規定であるため、キッチンや洗面所、浴室などの汚水はそのまま排出されます。

     

    しかし生活排水の70%以上は、トイレ以外の部分からのものです[1]。

    そのため環境への危険が危惧され、2001年4月1日から新設できなくなりました[1]。

    2001年に「浄化槽法」が改正されたことが理由です[1]。

     

    また改正を機に、単独処理浄化槽は、次に解説する合併処理浄化槽への転換が推奨されています[1]。

    以上のように単独処理浄化槽はトイレの水以外を浄化しないため、現在では新設禁止となっています。

    合併処理浄化槽

    「合併処理浄化槽」は、トイレ・キッチン・洗面所・浴室のすべての排水を処理する浄化槽のことです。生活で排水されるほぼすべての水をきれいにできます。

     

    ひとつ前の項目で、2001年の「浄化槽法」の改正により、単独処理浄化槽が新設できなくなったと解説しました。

    単独処理浄化槽から代わって、推奨されるようになったのが単独処理浄化槽です。

     

    現在では浄化槽といえば合併処理浄化槽であることが一般的となりました。

    もし古い住宅の購入などの際に単独処理浄化槽が設置されていれば、合併処理浄化槽への変更が求められます[1]。

    浄化槽を見分ける方法

    「単独処理浄化槽」と「合併処理浄化槽」を見分けるには、次の3つのポイントを確認してください[2]。

     

     

    マンホールの数

    側溝への排水

    単独処理浄化槽

    2枚

    浴槽からの水がそのまま流れる

    合併処理浄化槽

    3枚

    浴槽からの水はそのまま流れ込まない

     

     

    単独処理浄化槽は一般的にマンホールが2枚で、浴槽の水を流すと、側溝へとそのままの勢いで水が流れます。

    対して合併処理浄化槽ではマンホールが3枚であることが多く、浴槽の水は勢いよく側溝に流れ出しません。

    以上の特徴から見分けられますが、合併処理上水槽ではマンホールが2枚のこともあります。

    そのため見分けるには、3つのポイントから総合的に判断してください。

    汲み取り式との違い

    トイレの浄化槽と汲み取り式の違いは、汚水をそのまま流すか、便槽に溜め込むかです。

    浄化槽ではトイレからの汚水をきれいにして、そのまま用水路へと流します。

    しかし汲み取り式では汚水は一旦、「便槽」と呼ばれるタンクに溜められます。

    そして便槽に溜められた汚水は、定期的にバキュームカーにて汲み取られて専用施設で処理される流れです。

     

    旧式の汲み取り式のトイレでは、便器の真下に便槽があり、排泄された糞尿はそのまま溜められます。

    排泄した後に水は流しません。

     

    ただし水で流すタイプの汲み取り式トイレである「簡易水洗タイプ」もあります。

    簡易水洗タイプでは糞尿を水で流しますが、そのまま便器の下に溜められるのに違いはありません。

    汲み取り式とトイレ上水槽の違いは、汚水を溜め込むか、そのまま用水路に流すかの違いだと言えます。

    耐用年数と法定検査

    トイレの浄化槽には耐用年数があり、法定検査も必要です。

    耐用年数は約30年[3]だとされています。 耐用年数を過ぎて壊れてしまえば、交換しなければなりません。

     

    そしてトイレの浄化槽を維持するため、定期的な法定検査を実施。

    外観や水質、書類による検査を行い、環境省が設置初期と同等の処理機能が確保されているか判断します[4]。

    トイレの浄化槽がある場合は、以上のように定期的な交換や法定検査を行わなければなりません。

    トイレの浄化槽によくあるトラブル

    トイレの浄化槽がある場合、次のようなトラブルが起きることがあります。

    もし浄化槽のある住宅に引っ越しをする場合など、気をつけたいポイントです。

    トラブル1:虫の発生

    まずは虫の発生です。

    汚水を処理するための設備であることから、ハエなどの害虫が好む環境となりやすいのが浄化槽です。

    そのため浄化槽には虫が発生することが多くあります。

    排水管を通って、浄化槽内で発生したハエやウジが住宅内に侵入する可能性もあることを知っておいてください。

    トラブル2:悪臭

    悪臭の発生もトイレの上水槽でよくあるトラブルのひとつと言えます。

    浄化槽内ではバクテリアが分解して、水を浄化する仕組みです。

    しかしバクテリアの数が少なかったり、減っていたりする場合は悪臭が起こりやすくなります。

    そのため特に浄化槽を使い始めて間もないころに起こることが多いでしょう。

     

    またモーターが故障した場合にも悪臭が発生することがあります。

    故障が起きているようなら修理をしなければなりません。

    以上の2つの原因によって、トイレの浄化槽では悪臭トラブルが起こることがあります。

    浄化槽の撤去や入替には補助金が活用できる

    浄化槽の撤去・入替には補助金を活用できます。

    活用できる補助金は各自治体により実施されているものです。

     

    環境省では単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への変更を推奨していると解説しました。

    浄化槽の整備や設置において、循環型社会を形成するための交付金も交付しています。

    そのため一例として、次のようなケースで補助金を活用できる可能性があります。

    【一例】

    • ・単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への入替
    • ・浄化槽の保守点検・清掃・検査などの維持
    • ・浄化槽の撤去

     

    補助の内容や条件は各自治体により異なります。

    一例としてご紹介した内容が、必ず補助対象となるわけではありません。

    しかし補助金を活用できる場合が多いため、お住まいの地域で活用できる補助制度を確認しておきましょう。

    トイレが詰まる原因

    トイレが詰まる原因には、浄化槽が原因となるケースがあります。

    もし浄化槽のあるトイレで詰まりが生じたら、まずは浄化槽が原因であるかどうかの判断が必要です。

    それから直接的な詰まりの原因を探りましょう。

    浄化槽が原因のケース

    まず浄化槽が原因でトイレが詰まるケースからご紹介します。

    浄化槽が原因でトイレに詰まりが生じた場合、次のようなトラブルが起きているかもしれません。

    【原因】

    • ・溶けない異物が流れて浄化槽に詰まりが起きている
    • ・浄化槽自体にトラブルが起きている

     

    一般的に多いのが、ティッシュペーパーや生理用品、タバコなど、水に溶けない異物が浄化槽にたどりついたことです。

    浄化槽内に異物が入り込むと、バクテリアが十分に働けなくなり浄化槽が正常に働かなくなってしまいます。

    まれに浄化槽自体が故障などのトラブルを起こしているケースもあります。

    浄化槽が原因でトイレが詰まっている場合、一般の方が直そうとするとさらに自体が悪化しかねません。

    できるかぎり早く、浄化槽を担当する業者に連絡し、解決してもらってください。

    浄化槽以外が原因のケース

    浄化槽以外が原因でトイレが詰まることもあります。

    【原因】

    • ・溶けない異物が流れて便器や排水管に詰まりが起きている
    • ・生活排水に混じった汚れで浄化槽につながる排水管に詰まりが起きている

     

    トイレ詰まりの原因として多いのは、やはり溶けない異物による詰まりです。

    便器であれば、次のような方法で解消できるかもしれません。

    【解消方法】

    • ・ラバーカップで異物を吸い出す
    • ・排水口にお湯や水を流す
    • ・重曹とクエン酸を入れて放置し汚れを溶かす
    • ・ワイヤー式トイレクリーナーで汚れを削ぎ落とす

     

    ただし合併処理浄化槽が設置されているなら、トイレではなく浴室やキッチンからの排水が詰まりの原因となることもあるでしょう。

    合併処理浄化槽ではすべての生活排水が浄化槽に流されます。

    そのため浴室からの髪の毛や調理油によって排水管が詰まり、結果的にトイレの流れが悪くなる可能性も。

     

    排水管の詰まりが疑わしいなら、マンホールのふたを開けて水がいっぱいになっていないか確認してください。

    もし水がいっぱいになっていれば、排水管が原因です。

    いくつかあるマンホールのうち、水でいっぱいになっていない箇所があれば、水圧で汚れを除去できることがあります。

    排水管にホースを入れて水を勢いよく流せば、汚れが除去され詰まりが直ることもあるでしょう。

    ご紹介したように、浄化槽以外が原因でトイレが詰まることも多いものです。

    トイレが詰まったら業者に相談

    トイレが詰まってしまったとき、最も確実な解消方法は業者に相談することです。

    ご自身で行える対処法もありますが、場合によってはさらに事態が悪化してしまうこともあります。

    たとえばラバーカップでの対処も、異物をさらに奥に押し込んでしまえば、トイレの交換や修理が必要ともなりかねません。

    トイレが詰まったなら、慌てずにまずは専門業者に連絡をしてください。

    トイレの浄化槽にはさまざまなトラブルも

    いかがでしたでしょうか? この記事を読んでいただくことで、トイレの浄化槽についてご理解いただけたと思います。

     

    浄化槽はトイレや生活排水をきれいにする大切な役割を担うものです。

    しかし定期的な検査や保守点検が必要であり、トラブルが発生しがちな設備でもあります。

    またトイレ詰まりの場合、浄化槽以外に原因があることも少なくありません。

     

    生活水道センターでは、24時間・365日体制で対応しておりますので、深夜のトイレ詰まりもご相談いただけます。 浄化槽以外のところに詰まりの原因がありそうであれば、まずは生活水道センターまでご相談ください。

     

    [1]

    参照:環境省:(PDF)単独処理浄化槽から合併処理浄化槽へ

    [2]

    参照:和歌山県:合併処理浄化槽と単独処理浄化槽の見分け方(参考)

    [3]

    参照:環境省:(PDF)浄化槽長寿命化計画策定ガイドライン

    [4]

    参照:環境省:浄化槽法定検査判定ガイドラインについて

     

    あらゆる水道トラブルの工事・修理なら生活水道センター
    ぜひお問い合わせください。

    監修者

    濱本 孝一 Koichi Hamamoto
    代表取締役
    2001 株式会社生活水道センター代表取締役就任

    < 資格 >
    管工事施工管理技士
    給水装置主任技術者
    排水設備工事責任技術者
    ガス消費機器設置工事監督者
    ガス機器設置スペシャリスト
    2級ガソリン自動車整備士
    2級ディーゼル自動車整備士
    美容師
    管理美容師
    < 趣味 >
    ピアノ
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