更新日
  • 投稿日: 2023/04/26
  • 更新日: 2024/03/12

薬品でトイレのつまりを解消する方法とは?詳しい手順と注意点

トイレットペーパーなどを大量に流すと、水の量や勢いだけでは流しきれないものが排水管内につまってしまいます。トイレつまりが起きると水などがすべてせき止められ、水の逆流やトイレが使えないトラブルが起こります。

ここでは、トイレつまりを解消する際にラバーカップやパイプクリーナー以外で役立つさまざまな薬品について紹介します。また、薬品だけでは解消できないトイレつまりについても解説しています。

トイレつまりを解消する薬品の種類


トイレつまりを解消できる薬品としては、主に以下のような酸性の溶剤が挙げられます。

【トイレつまりを解消できる薬品】

  • ・食器用洗剤
  • ・重曹+酢(クエン酸)
  • ・酸性洗剤
  • ・酸性薬品

トイレつまりを解消するためには、基本的に酸性の洗剤または薬品を使用します。食器用洗剤のみ中性のものでも使用できますが、効果は酸性の洗剤や薬品よりも弱いため、頑固なつまりや汚れには効果が期待しづらいかもしれません。

薬品では解消できないトイレつまりとは


薬品で解消できないトイレつまりには、以下のようなものが挙げられます。

【薬品で解消できないトイレつまり】

  • ・小物がつまった場合
  • ・砂や石などのつまり
  • ・排水管のつまり
  • ・おむつ・生理用品

基本的に、 水や薬品で溶かしきれない物がトイレにつまってしまうと、いくら強力な薬品を流し入れても効果は期待できません。
砂や石(猫のトイレ砂など)や水分を吸って膨らむおむつや生理用品、金属・プラスチックなどでできている小物類も、薬品とは関係なくつまってしまうため別の方法で取り出す必要があります。

薬品以外のトレイつまりの直し方を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事: 【プロが教える】トイレつまりの直し方!原因や予防方法も詳しく解説

トイレつまりの状況・原因ごとに向いている薬品


トイレつまりに役立つ薬品は、どのような状況にそれぞれ適しているのでしょうか。

軽度のトイレつまり

軽度なつまりであれば、 重曹や中性の食器用洗剤 が使用できます。ただしこびりついた汚れが少なめ、または便が中心の軽度なつまりに限られます。

重度のトイレつまり

重度のつまりは、 便が中心であればお湯が効果的 です。ただし、お湯だけで流れていかない場合は食器用洗剤も流し入れることで、滑りを良くして流れやすくすることができます。

それ以上の重度なケースはラバーカップなどのアイテムを使うか専門の業者に依頼し、状況に応じて対処してください。

尿石によるトイレつまり

つまりの原因が便器の奥に付着した汚れである場合は、弱アルカリ性の性質をもつ重曹と、酸性の性質をもつ酢(無い場合はクエン酸でも可)の組み合わせを試してみましょう。

弱アルカリ性と酸性を混ぜ合わせると、化学反応によって便器内で発泡が起こります。この反応によって汚れが浮き上がり、落ちやすくなります。

関連記事: 尿石でトイレが詰まる原因と対処法

固形物によるトイレつまり

固形物がつまってしまった場合、流れを良くするためには 食器用洗剤が効果的 です。しかし、排水管をふさぐようなつまりはラバーカップや真空式パイプクリーナーなどのアイテムで取り出す必要があるでしょう。

尿石などの排泄物由来の物質も固形物として扱われ、尿石がこびりついている場合はサンポールやデオライトが効果的です。

薬品でトイレつまりを解消する手順


薬品を使ってトイレつまりを解消するためには、以下の手順に沿って作業を進めましょう。

止水栓を閉める

作業は、必ず止水栓を閉めて行いましょう。トイレの壁内や床に取り付けられている止水栓をマイナスドライバーなどで閉めて、水が流れないようにします。

電源プラグを抜く

通電による事故を予防するために、トイレ内の電源プラグも抜いてください。ウォシュレットトイレなどは特に電源を落としてから作業するようにしましょう。

換気する

サンポールのような薬品を使用するときは、十分な換気が必要不可欠です。トイレ内の換気扇を回し、トイレのドアも開放して風の通り道を作ってから作業を開始してください。

トイレつまりの原因を確認する

最後に、トイレつまりが起きた原因をチェックしましょう。奥深くにあり手が届かないつまりは、内容によっては自力で対処できない可能性があります。

薬品でトイレつまりを解消する場合の注意点


薬品を使ってトイレつまりを解消する際に、注意しておきたい2つのポイントをみていきましょう。

事前に薬品の説明を確認する

薬品のパッケージに記載された説明は必ず確認してください。混ぜ合わせてはいけないもの、使用してはいけない状況や環境に該当していないかをチェックしましょう。

薬品を混ぜて使用しない

重曹とクエン酸のように、定番の組み合わせ以外は一切混ぜて使用しないようにしてください。

一例として、トイレの黒ずみ解消に役立つとされる 塩素系の漂白剤は、酸性の薬品と混ぜると有毒な「塩素ガス」が発生します。

薬品別の使い方


トイレつまりが起きた場合、家にある薬品を使って対処をする必要があります。誤った使い方をすると効果が得られない可能性があるため、正しい使い方を押さえておきましょう。

重曹

重曹はスーパーマーケットや100円ショップなど、あらゆる場所で手に入るアイテムです。重曹自体は粉末状のまま使用しますが、酢やクエン酸など組み合わせるものとの分量差に注意が必要です。

重曹はカップ4分の1(50cc)、酢またはクエン酸はカップ2分の1(100cc)を用意してください。重曹を先に便器内の水たまりの中に流し入れ、その後酢またはクエン酸も重曹水の中に加えます。反応によって泡立つため、1時間放置して少しずつ水を流しながら洗浄します。

食器用洗剤

食器用洗剤は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで手に入る市販のものが使えます。つまりが起きたときはもちろん、普段からつまりの元となる大量の便を流す場合は食器用洗剤による洗浄が効果的です。

約100ccの食器用洗剤を便器の水たまりの中に流し入れて、50度から60度のお湯をあとから注ぎ入れ、30分ほど放置します。放置したあと、少しずつ水たまり内に水を入れて洗浄しましょう。

サンポール

トイレ掃除の定番アイテムであるサンポールは、尿石の汚れが多い場合に効果を発揮する薬品です。容器内に表示されている分量を便器内の尿石汚れに直接振りかけて、ブラシでこすりましょう。

尿石がどこについているかわからない(便器の奥の見えない場所など)場合は、サンポールを多めに水たまり内に振り入れて1時間放置します。その後、少しずつ水を流しながら尿石取り除かれているかをチェックしてください。

デオライト

デオライトはサンポールよりも強力な尿石除去剤です。市販されていない店舗も多く、確実に手に入れるにはインターネットが便利です。

まず便器の中の水を極力減らし、水たまりに水が残らない程度に減らしてください。便器内部にデオライトを注いで、そのまま10分以上放置します。放置したあとはトイレブラシで尿石(見える部分)をこすって、水を流しながら洗浄してください。

薬品以外でトイレつまりを解消する方法


薬品以外にも、トイレつまりを解消する方法がいくつか挙げられます。もしもの場合に備えてチェックしておきましょう。

ラバーカップを使う

ラバーカップは、先端が半円の形をしているアイテムです。
先端を便器の水たまりに押し付けて、引き上げるだけで圧力をかけられます。つまりを取り除くときはまずラバーカップの使用をおすすめします。

お湯を流す

ラバーカップがない場合や、水に溶ける可能性のあるつまりはお湯でも解消できる可能性があります。目安としては50度以上〜60度ほどですが、先に便器内に溜まった汚水を汲み出し、水量を減らしてからお湯を流し入れて30分程度放置し、様子をみます。

60度以上の高温になると便器を割ってしまうリスクが発生するため、温度には注意が必要 です。

針金ハンガーを使う

自宅などにあるハンガーを分解し、1本に伸ばしたあとペンチで片方の先端を輪またはらせん状に変形させます。
輪やらせんは水たまりの中に入るサイズ感に調整しておきましょう。 先端の輪を水たまりに差し入れて、つまりに行き当たってから小さく動かします。

トイレつまりの予防法


トイレつまりを予防するためには、以下のポイントに注意しましょう。

【トイレつまりの予防法】

  • ・便器まわりに物を置かない
  • ・シングルのトイレットペーパーを使う
  • ・流せないものは流さない
  • ・汚れを放置せずまめに洗浄する
  • ・定期的にメンテナンスを受ける

まず、便器のまわりに物を置いていると知らないうちに便器内に落ちてしまう場合があります。小さな小物、生理用品などは特に注意が必要です。

つまりを発生させないために、トイレットペーパーはシングルを使うと良いでしょう。ペットの砂のように流せないものは一切流さないように注意しましょう。

尿石のような汚れはそのままにせず、1週間に1回など定期的に掃除を行いましょう。難しければ業者に清掃やメンテナンスを依頼すると安心です。

薬品を使用してもトイレつまりを解消できない場合は?


排水管のトラブルや奥に入ってしまったつまりは、薬品を使っても解消できない可能性があります。

自力で対処したうえで難しいと思ったときは、早めに水道修理業者などへ依頼を行いましょう。

つまりの種類に合わせて対処しよう


今回は、薬品を使ったトイレつまりの対処について紹介しました。つまってしまったものの種類や量、薬品の特性に応じてつまりに対応することが大切です。

水に溶けず、排水管を塞いでしまった固形物は薬品だけは対処できないため、ラバーカップやその他のアイテムを併用するか、それでも難しければプロの業者に依頼を行ってください。

トイレつまりには自宅にある洗剤や薬品をそのまま使用できますが、トイレの種類によっては特定の性質をもつ薬品の使用が不可になっている場合があります。便器の素材やシステムトイレの仕様に合わせて作業を行ってください。

あらゆる水道トラブルの工事・修理なら生活水道センター
ぜひお問い合わせください。

関連ページ:トイレつまり・水漏れトラブルで安心して頼める業者の選び方

監修者

濱本 孝一 Koichi Hamamoto
代表取締役
2001 株式会社生活水道センター代表取締役就任

< 資格 >
管工事施工管理技士
給水装置主任技術者
排水設備工事責任技術者
ガス消費機器設置工事監督者
ガス機器設置スペシャリスト
2級ガソリン自動車整備士
2級ディーゼル自動車整備士
美容師
管理美容師
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