更新日
  • 投稿日: 2023/04/26
  • 更新日: 2024/03/11

トイレつまりには「ペットボトル」?解消可能なつまりと手順を紹介

トイレの水量が不足したり、トイレットペーパーを流しすぎたりして中が詰まってしまったときは、ラバーカップなどがあると便利です。しかしラバーカップを用意できていない場合、他にどのような対処法があるのでしょうか。

ここでは、ラバーカップの代わりになる「ペットボトル」を使ったトイレ詰まりの解消法を紹介します。ペットボトルで対処できる場合とできない場合、事前準備の方法も解説していますので、もしもの時の参考にしてください。

ペットボトルでトイレ詰まりを解消できる?


ペットボトルはラバーカップのように圧力をかけて、詰まりを取り除くことができるアイテムです。プラスチック製のため一定の耐久性があり、ラバーカップと同様に使用することができます。

しかし、トイレ詰まりの中には解消しきれないものも。異物や大量のトイレットペーパーはペットボトルによる圧力が効きづらく、あくまでもペットボトルはラバーカップがないときの代用として使用してください。

自力で取り除けない詰まりについては、ラバーカップや真空式パイプクリーナーを購入して使う方法もありますが、対処が難しい詰まりも多いため業者への依頼も検討することをおすすめします。

どんなトイレ詰まりならペットボトルで解消できるか


ペットボトルは、トイレ詰まりの中でも比較的軽度なもので、排水管よりも手前の便器側に詰まりの原因がある場合に効果を発揮します。

プラスチックでできているとはいってもラバーカップよりも強度が劣るため、かけられる圧力には限界があることにも注意が必要です。中程度以上の詰まりに対処しようとすると、何回もペットボトルを上下させなければならず、使い続けているうちに凹んでしまったり、使いづらく変形したりする場合もあるでしょう。

便器の奥に入り込んだものや、老朽化した排水管内に尿石がしっかりと付着した場合の詰まりなど、ペットボトルのみでは対処のしきれないケースがあることも注意点のひとつです。

ここからは、ペットボトルで解消できる詰まりと解消できない詰まりについて、それぞれ詳しく紹介します。

ペットボトルで解消できるトイレ詰まり

ペットボトルで解消しやすい詰まりは、基本的に水に溶ける性質をもつものです。トイレに流せるものにも関わらず詰まりが起きてしまったときは、工夫することで対処ができるかもしれません。

ペットボトルで解消できるトイレ詰まりには、以下のようなケースが挙げられます。

【ペットボトルが使えるトイレ詰まり】

  • ・トイレットペーパー
  • ・排泄物のみの詰まり
  • ・水に流せるクリーナー
  • ・水に流せる生理用品

ペットボトルによって取り除きやすい詰まりには、トイレットペーパーや水に流せるクリーナー、生理用品などです。水に溶ける素材であれば、基本的に詰まりが出ても時間とともに溶けていき、ペットボトルで圧力をかけることによって取り除きやすくなります。

排泄物のみの詰まりも、水によって少しずつ流れやすくなるためペットボトルによる効果が出るかもしれません。詰まりの程度や量にもよりますが、比較的便器内の手前にあり、異物でないものはペットボトルが効果的です。

排泄物だけの詰まりであれば、お湯と食器用洗剤を流し入れることで少しずつ溶けていく可能性がありますが、便器内の水たまりの水位が少ない場合に限られます。水位が多く溢れる可能性があるときは水をバケツなどで汲み取り、ペットボトルによる詰まりの解消を優先してください。

ペットボトルで解消できないトイレ詰まり

ペットボトルで解消できない詰まりには、以下のケースが挙げられます。

【ペットボトルが使えないトイレ詰まり】

  • ・尿石の付着
  • ・排水管の詰まり
  • ・ペットボトルが入らないトイレ
  • ・石や砂など水に溶けないもの
  • ・大きな物による詰まり
  • ・きれいにはまってしまった詰まり

尿石とは、尿に含まれるカルシウムイオンが濃縮、または化合物となってトイレの中に付着したものです。石のように硬いため、ペットボトルの圧力程度では落ちてくれず、専門の業者による作業が必要です。

ペットボトルが入り込めない形状のトイレ(和式など)や、排水管のように便器のさらに奥深くにある詰まりはペットボトルで取り除くことができません。

石や砂のように水に溶けないもの、携帯電話のように一定の質量をもった大きさの物が入り込んだ状態は、ペットボトルによる対処が効かない例です。排水管内にきれいにはまりこんでしまった詰まりも、ペットボトルでは効果がない可能性があります。

ペットボトルでトイレ詰まりを解消する前の準備


ペットボトルを使ってトイレ詰まりを解消する場合、以下の手順に沿って準備を行いましょう。

ペットボトルを加工する

ラバーカップの代わりに使用するペットボトルは500mlサイズで、円筒型や流線型の丸みを帯びたものを用意します。角型や500ml以上のサイズは便器内に入らない可能性があります。

加工前に、ペットボトルによる切創を避けるために厚手の軍手やゴム手袋をはめます。はさみやカッターは使いやすく、刃が突然外れない安定したものを使ってください。

ペットボトルのフタを取り外し、カッターなどで下から3cm程度の高さの場所に切り込みを入れ、底も含めて下部をすべて切り落とします。フタの外れた飲み口を含め、3cm縮んだペットボトルをラバーカップ代わりに使用します。

止水栓を閉める

加工を終えたら、トイレの止水栓を閉めます。止水栓の場所はトイレ内のタンク横、壁の途中または床などに取り付けられています。マイナスドライバーなどを使用し、止水栓を「開」から「閉」の方向にひねってください。

ウォシュレットの電源プラグを抜く

ウォシュレットをお使いの場合は、故障や通電中の事故を防ぐために電源プラグを抜いておきましょう。

詰まりを取り除くときは、万が一の事故を防ぐために準備を行うことが大切です。基本的に、トイレ内は照明以外の電気と水道がすべて止まった状態で作業を行います。

換気する

詰まりが取れてくると、詰まっていたものによっては逆流した際に臭いが出てきます。悪臭の中で作業を行うのは大変ですから、トイレ窓や入口のドアは開放し、風の通り道もしっかりと作ったうえで作業を開始してください。

風の通り道以外に、リビングに臭いがこもらないためにキッチンや浴室の換気扇も回しておくと良いでしょう。

ペットボトルでトイレ詰まりを解消する方法


準備を終えたあとは、ペットボトルを使った対処に取り掛かりましょう。4つの段階に沿って、便器内の様子を確認しながら作業を進めていきます。

少しでも異常がみられた場合は作業を中断し、プロの水道業者やトイレトラブルを専門に扱う業者に相談を行ってください。

便器内の水量を調節する

詰まりを解消する際、注意したい部分が便器内の水量です。水位が高いまま詰まりを解消すると中身が逆流する際に汚水が溢れ出す可能性があります。

すでに水位が高くなってしまっている場合はバケツなどで汲み出し、通常の水たまりの水位になるまで減らしてください。

水が通常の水たまりよりも少なくなっている場合は、水を少しずつ注いで通常の水位まで増やしておきます。普段の水たまりのような見た目になったら、ペットボトルによる作業を行います。

ペットボトルを水溜まり部分に差し込む

ゴム手袋をはめ、ペットボトルのカット部分を下にして、飲み口部分を手のひらで握り込むようにして水たまりに押し入れます。ペットボトルは軽量なため、水の力で押し返されやすいため、飲み口は手の全体で握り込みながら差し込んでください。

ラバーカップも口の大きな部分を下にしますが、ペットボトルも同様です。圧力を加えるためには飲み口を完全に塞ぎ、真空状態にすることが大切です。しっかりと水たまりの奥まで差し入れたら、すき間ができていないことを確認したうえで次の動作に移りましょう。

ペットボトルを上下させる

飲み口を塞ぎ、ペットボトルを差し入れたままペットボトルを上下させます。角度によっては押し引きになりますが、ラバーカップと同じように動かして圧力を加えてください。

何回か動作を行ううちに、奥から水が逆流してゴポゴポという音が聴こえることがあります。中に詰まっていたものもせり上がってくるため、汚水の溢れ返りに注意しながら詰まりを取り除きます。中のものが完全に戻ってきたら、詰まりはほとんど解消されたと判断できます。

水を流して詰まりが解消されたことを確認する

詰まっていたものを一度水たまりから取り出した状態で、レバーの「小(または半回転)」で水を流してみます。

これで問題なく流せるかどうかを確認し、詰まりの状態を見ます。取り出したものを丸ごと流してしまうと再度詰まりが起きてしまうため注意が必要です。

詰まっていたものが大量である場合、少しずつ減らしながら流していきます。流れない物が詰まっていたときは完全に取り出したうえで、水の流れを確認してください。異音がしていないか、流れにくさはないかもチェックしましょう。

ペットボトルでトイレ詰まりを解消する際の注意点


ペットボトルを使って詰まりを戻すときは、安全に配慮しながら作業を実施してください。

トイレは家族全員にとって欠かせない場所のため、「すぐ直したい」という思いから準備を忘れたり省いたりしやすいものです。作業の際には手元を傷つけないように、厚手の手袋をはめて手を守りながら作業を行いましょう。

特に、詰まりの原因が便などの排泄物である場合、感染症予防のためにもゴム手袋などは必須です。手袋を装着して作業をしたあとは手指を洗浄し、消毒も実施してください。

ペットボトルをカットするときは、はさみやカッターを使います。刃物に手指が触れないように注意し、カットしたあとのペットボトルも鋭利になっているため、直接切断面に触れないように注意してください。

ペットボトルを上下したときと詰まりが解消されたときは、それぞれ汚水が跳ね返ってくるおそれがあります。顔まわりに汚水が飛び散る可能性があるため、ビニールなどを活用して衛生的に作業を実施しましょう。

トイレの壁や床にも汚水が飛んでしまう可能性があります。汚れても良い新聞紙や雑巾を敷いたうえで保護しながら作業を行うと安心です。

汚水がせり上がり、便器から溢れた場合はバケツなどで汲み取って最小限に被害を抑えましょう。詰まりが取れたところでバケツ内の汚水を戻し、再度流し直してください。

ペットボトルでトイレ詰まりを解消できなかったら?


ペットボトルだけで解消できない詰まりは、詰まりの程度が重度の場合だけではありません。トイレ本体や排水管の故障がある場合、ペットボトル自体が壊れてしまうなどのトラブルでも解消ができなくなってしまいます。

自力で直すことができない詰まりは、専門業者へ修理を依頼しましょう。専門業者ならば、素人では直せないトイレの詰まりを、専用の器具を使って確実に解消してくれます。

特に、水に流すことができないものが原因の詰まりは、自分で解消することが非常に難しいです。専門業者に依頼して取り除いてもらいましょう。賃貸でトイレを詰まらせてしまった場合は、速やかに管理会社へ連絡して対処策を問い合わせましょう。

また、原因がわからない場合や自力では解消できなかった場合、もしくは解消する自信がない場合も、専門業者に修理を依頼するのがおすすめです。

ペットボトル以外のトイレつまりの直し方を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:トイレつまりの直し方!原因や予防方法も詳しく解説

ペットボトルは万が一の代用アイテム


今回は、ペットボトルを使った詰まりの取り除き方について紹介しました。トイレに流せる物を流した場合は、状況によっては解消できる可能性があります。一方、おもちゃやアクセサリーなどトイレに流せない物を流したときは、ペットボトルだけでは対処しきれない可能性があります。

ペットボトルはラバーカップがない場合の代用品ですから、ペットボトルでも対応できなければラバーカップを購入して対処してください。それでも難しければ無理に詰まりを取り除こうとせず、専門の業者へすぐに依頼してください。

あらゆる水道トラブルの工事・修理なら生活水道センター
ぜひお問い合わせください。

監修者

濱本 孝一 Koichi Hamamoto
代表取締役
2001 株式会社生活水道センター代表取締役就任

< 資格 >
管工事施工管理技士
給水装置主任技術者
排水設備工事責任技術者
ガス消費機器設置工事監督者
ガス機器設置スペシャリスト
2級ガソリン自動車整備士
2級ディーゼル自動車整備士
美容師
管理美容師
< 趣味 >
ピアノ
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